森ビル(株)はこのほど、麻布台ヒルズ入居企業の従業員を対象に、個人の健康・医療情報の記録とインセンティブ付与による行動変容や商業施設への層客効果等を検証するため、実証実験を行なうと発表。
同社とシンクヘルス(株)、医療法人社団なかよし会 麻布台クリニックの3者が共同で推進する「糖尿病予備軍に対するPHR(パーソナル・ヘルス・レコードの略。日常生活の中で計測するカロリーや歩数、バイタルデータ、健康診断結果など)活用とインセンティブ付与による行動変容と商業施設への層客効果実証プロジェクト」が経済産業省が推進する「令和6年度日常生活におけるPHRを活用したユースケース創出に向けた実証調査事業」に採択されたもので、9~12月まで実験を実施する。
今回のプロジェクトでは、糖尿病に着目。麻布台ヒルズの入居企業の従業員にフリースタイルリブレ(持続血糖測定器)を装着してもらい、定期健康診断では把握しきれない日々の血糖値の変動を測定・記録。各人の健康への意識を高めると共に、運動や食事などに関する学びを促進する。
さらに、適切な運動や食事の実行を支援するため、PHRアプリを通じ、麻布台ヒルズ等の商業施設で使用できる「ヒルズアプリ」のクーポンを配布。インセンティブ付与によるモチベーションの向上と、ヒルズ内の商業施設への送客効果を検証する。
調査期間の最後には、行動変容後の採血結果を各人にフィードバックする予定で、さらに従業員の健康維持を経営課題と捉える企業向けの新サービス開発も検討していく計画。
