不動産ニュース / 開発・分譲

2025/3/3

八重洲中央口前の街区名称、「TOFROM YAESU」に

街区名称「TOFROM YAESU」を発表した、東京駅八重洲一丁日東A地区市街地再開発組合理事長・小澤克人氏(右)と、同B地区再開発組合理事長・加藤一男氏

 東京建物(株)は3日、東京駅八重洲中央口前で推進している「東京駅前八重洲一丁目東地区第一種市街地再開発事業(A地区・B地区)」の街区名称を「TOFROM YAESU(トフロム ヤエス)」とすると発表した。

 国家戦略特区での大規模複合開発。A地区は地上10階地下2階建て、延床面積約1万2,000平方メートル、B地区は地上51階地下4階建て、延床面積約22万5,000平方メートル。オフィス、医療施設、劇場、カンファレンス施設、バスターミナル、商業施設、住宅等で構成される。竣工は2026年。

 「TOFROM」は「TO」と「FROM」を組み合わせた造語で、日本中、ひいては世界中のヒト・モノ・コトが集まってつながり、多様な価値が生み出され発信していく場所になってほしいという思いが込められている。
 建物名称はA地区が「TOFROM YAESU THE FRONT(トフロム ヤエス ザ フロント)」、B地区が「TOFROM YAESU TOWER(トフロム ヤエス タワー)」。

 オフィスの基準階面積は「THE FRONT」が約850平方メートル、「TOWER」が約2,500平方メートル。
 ウェルビーイングの向上に資する施設や取り組みを多数実装しているのが特徴。TOFROM YAESU TOWERの41階には、心身共にリフレッシュできる空間「YAESU SKY LOUNGE」を整備。複数の企業と協業し、温泉ミストによる湯治体験が服を着たまま気軽にできる個室空間や、瞑想・仮眠プログラムの提供などを行なう。

 13階には、入居企業のワーカー向けのサポート機能を持つ共用スペースである「Wab.」を設置。産地、生産者、素材、調理方法などにこだわった食を通じてワーカーの生活をサポートする食堂や、カフェ&バー、ビュッフェカウンターを用意。免疫ケアフードメニューの提供も行なう。さらにサードプレイスとして活用できるラウンジ空間、コミュニケーションの促進に寄与するイベントキッチンやイベントスペース、緑化やアート、お茶に特化した会議室、脳科学で実証された音楽と映像による刺激で集中・リラックスできる個室ブース、パウダールームや搾乳室を備え、気持ちのリスタートを支援する空間デザインを導入したトイレなど、ウェルビーイングにつながる多様な取り組みを導入する。

 東京駅八重洲一丁日東A地区市街地再開発組合理事長の小澤克人氏は、「ポストSDGsの議論がなされる中で、ウェルビーイングへの注目が高まっている。会社の成長のためには従業員のウェルビーイングが不可欠」と語った。
 なお現在のリーシングの状況については、「現段階での内定率は約60%と、想定以上の進捗。今後のリーシング活動でも焦ることなく、この物件の特徴や長所をしっかり理解した上で入居を決めていただきたいと考えている」と述べた。

「TOFROM YAESU」ロゴ
「TOWER」41階に整備される「YAESU SKY LOUNGE」の個室空間では、クラフト温泉の特許技術を持つ(株)LeFuroと協業、温泉ミストによる湯治体験が気軽にできる。写真は「喫泉室」のモデルルーム

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国家戦略特区

地域を指定し、規制の特例措置を定め、その措置を活用して事業を実施する仕組み。「国家戦略特別区域法」に基づく制度である。

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