不動産ニュース / 開発・分譲

2025/3/13

ブランズのフラッグシップ「千代田富士見」完成

「ブランズ千代田富士見」外観
エントランスホールへのアプローチに沿うように庭園を設置

 東急不動産(株)は12日、1月に竣工した分譲マンション「ブランズ千代田富士見」(東京都千代田区、総戸数65戸)の共用部を報道陣に公開した。都内屈指の邸宅街という立地から、ブランズのフラッグシップ物件として5年の歳月をかけ事業を推進。隈 研吾氏がデザインを監修。販売価格も、一般分譲をメインとした「ブランズ」では最高額となった。

 同物件は、東京メトロ東西線他「九段下」駅徒歩5分、同線他「飯田橋」駅徒歩6分に立地する、鉄筋コンクリート造(免震構造)、地上18階地下1階建てのマンション。約2,800平方メートルの建設地は、個人宅とビル跡地を集約、取得したもの。千代田区内でも高台で、番町エリアに並ぶ文教・住宅地「富士見」エリアに立地。暁星小学校・中学校・高等学校が隣接。南面に靖国神社、日本武道館、皇居千鳥ヶ淵を望む。

 「環境先進マンション」として、計画当時は珍しかったZEH-Orientedと低炭素建築物認証を取得。各住戸にエネファームを設置、屋上に太陽光パネルを設置したほか、駐車場屋上を緑化するなどして緑化率22%を確保。駐車場の38%にEV充電器を設置した。

 建物外観には、スペイン産の天然石をスライスし、繊細なギザギザの意匠を施したものを貼り込み、石の質感を上層部にまで設えた。建物前面には、約350平方メートルの庭園を設置。水盤に沿うように歩行者動線を設け、エントランスまで木調の庇を架けている。隈氏は庭園の樹種まで選定。庭園を望むエントランスホールとラウンジ、駐車場待合室、共用部廊下なども御影石張りで仕上げている。住戸は、2LDK・3LDK、専有面積約72~210平方メートル。リビング天井高は2,750~3,000mm。各階に宅配ロッカーを設置。共用施設として地階にゴルフシミュレーターを設けている。

 販売は2022年秋~24年春まで実施。全65戸が完売している。販売価格は1億4,000万~13億円。坪単価1,090万円は、インナー販売がメインではない同社の「ブランズ」ブランドマンションでは最高額。総反響数は5,100件超。モデルルームへの来場者数は535組。インナー販売では7戸を販売した。購入者の平均年齢は50歳代。企業経営者やライセンサーなど。家族数は平均2.5人。セカンド使用を含めた実需購入が過半。富士見アドレスでは9年ぶりの供給という希少性から人気を呼んだ。近隣の学校に子供を入学させるために購入した人もいるという。

エントランスまでの動線上には木調の庇が架けられている。その上は緑化している
御影石張りの壁と木調ルーバーで囲まれたエントランスロビー・ラウンジ
地下1階には共用施設としてゴルフシミュレーターを設置

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ZEH

年間に消費する正味(ネット)のエネルギー量がおおむねゼロ以下となる住宅。ZEHは、ネット・ゼロ・エネルギー・ハウスの略称で、和製英語である。

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