(株)帝国データバンクは3日、2025年3月の「TDB景気動向調査」の結果を発表した。有効回答数は1万716社。
同月の景気DI(0~100、50が判断の分かれ目)は、43.5(前月比変動なし)と、横ばいだった。国内景気は人手の増加が下支えしたが、食品や原材料の価格の高止まりが抑制要因となった。
10業界のうち、7業界が改善、2業界が悪化した。「不動産」は47.6(同0.1ポイント増)と3ヵ月ぶりに改善した。「工業団地や大規模な倉庫、食肉工場の建設、高級ホテルの建設が始まるため賃貸需要も安定的に推移」(貸家)や「インバウンドの影響で土地の高騰が継続。商業地の需要が高い」(建物売買)といった前向きなコメントがある一方、「土地の高騰や資材・人件費上昇の影響を受けている」(不動産代理業・仲介)といったネガティブな声も。
同社は今後の景気について、「設備投資などが支えるものの、世界経済の不確実性が高まり、横ばいの傾向が継続」と予測している。