
野村不動産(株)と(株)IHIは16日、両社で開発・運営するマルチテナント型物流施設「Landport横浜杉田」(横浜市金沢区)をマスコミに公開した。両社による物流施設開発の協業は、今回のプロジェクトが初。
敷地面積7万1,034.94平方メートル、免震構造地上4階建て、延床面積16万3,409.47平方メートル。ダブルランプ型で、1階は両面、2~4階は片面に接車バースを設けた。
首都高速湾岸線「杉田」ICから680m、横浜港からも約11kmと「荷揚げされた荷物などの輸送にも便利な立地」(野村不動産都市開発第二事業本部物流事業部事業企画課課長・佐久間 淳一氏)。横浜シーサイドライン「南部市場」駅から徒歩4分、JR「新杉田」駅から徒歩16分と、雇用確保の観点でも優位性がある。
1フロア1万坪という広大な平面利用が可能な施設。各フロアには垂直搬送機と荷物用エレベーターを用意し、4階には作業用空調を実装した。
繁忙期・閑散期の需要の波により無駄な面積・コストが発生してしまうという課題に柔軟に対応できるよう、3~4階で立体自動倉庫シェアリングサービスを提供。必要な時に必要な分を保管できるシステムで、空き状況の確認・予約から入出庫、在庫・実績管理まで完全自動化で対応する。同サービスはテナント事業者に限らず利用できる。
またピッキングシステム、搬送用機器などのマテハン機器のレンタルサービスも用意し、自動化機器を導入したいと考える入居事業者の初期費用、固定費軽減に寄与する。
敷地内には開放広場やコミュニティスペース(無人販売スペース)も設け、地域の人とのコミュニティ形成を支援。広場では、地域住民との交流・テナント従業員同士の交流を促進するようなイベントも開催していく計画で、それにより津波避難施設の登録を受けている同施設の周知にもつなげ、防災力強化も図る。
施設内にはテナント従業員が食事や休憩に使用できるカフェテリアを1・2・4階に計3ヵ所用意した。
同施設は、4月1日より満室で稼働を開始している。
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