
(一社)首都圏不動産共創協会(代表理事:飯塚尚行氏)は20日、神田スクエア(東京都千代田区)で設立記念セミナーを開き、約20名が参加した。収益モデル構築や人材育成、案件の共有等を通じ、不動産コンサルティングビジネスの定着を目指す。また、(公財)不動産流通推進センターの「不動産コンサルティング地域ワーキンググループ(地域WG)」の23番目の登録団体としても認定され、全国各地の地域WGとの交流も図る。
同協会は、不動産コンサルティングマスター認定者を正会員とし、正会員は(一社)全国不動産コンサルティング協会へも入会を義務付ける。資産1億5,000万円以上の富裕層に対する総合資産コンサルティング、相続・承継スキーム構築、資産運用アドバイザリーといったサービス、グローバル投資家向けの投資アドバイザリーサービス、不動産経営者向けのプロジェクトマネジメント、バリューアップ支援など高度な収益モデルの確立を支援。会員の収益基盤構築を図る。収益化ノウハウを共有し、専門性向上のための支援を行ない、新たな業界のリーダーを育成していく。当面は会員50名を目標とし、長期的には300会員を目指す。
セミナーで挨拶した飯塚代表理事は「不動産コンサルティングマスターの新たなコミュニティにより、不動産アセットの価値向上に寄与していきたい」などと抱負を述べた。また、来賓として挨拶に立った不動産流通推進センター副理事長の田尻直人氏は「これからは、ただ不動産を効率的に流通させるという視点だけでなく、不動産に新たな価値を付加するという不動産コンサルティングが重要になってくる」と語り、全国25団体から地域WGの登録申請が寄せられていることを明らかにし「こうした団体とのネットワークを構築してほしい」と訴えた。また、全国不動産コンサルティング協会会長の米田 淳氏は「首都圏不動産共創協会さんは、非常にレベルの高いコンサルティングを普及させようとしている。さらなる高みを目指して頑張ってほしい」と語った。
セミナーでは、首都圏不動産共創協会理事の大澤健司氏((株)Kーコンサルティング代表取締役)と曽根恵子氏((株)夢相続代表取締役)が、自社での実例を交えながら相続対策コンサルティングの有用性をアピール。「不動産取引は誰でもできる。課題を解決するために不動産を生かす、賃貸売買だけでなく不動産コンサルティングができる真のプロフェッショナルであることが求められる。そうなることで、不動産業界のステージが上がっていく」(大澤氏)、「相続・不動産対策のコンサルティングは士業や銀行ができない仕事であり、お客さまに一番近いポジションで仕事ができる。相談・提案で対策の必要性をしっかりと認識してもらうことで、コンサルフィーが受領できるようになる」(曽根氏)。