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全米アジア不動産協会(AREAA)は13~15日、「Passport Global Summit」を赤坂プリンスクラシックハウス・ホテルニューオータニ(東京都千代田区)で開催。世界20ヵ国超の業界リーダーや専門家が集まり、150名超(6割以上が海外からの参加者)が交流を図った。
AREAAは、北米最大のアジア系アメリカ人および太平洋諸島系を対象とした不動産団体。米国とカナダにおける45の支部にまたがる1万9,000人以上の会員を有している。
2日目(14日)、「グローバル・コングレス」として、(1)グローバルな視点から見た世界の紛争、(2)クロスボーダー不動産 資金はどこに動いているのか、(3)シルバーウェーブ不動産の高齢化対応、と題した3テーマのセッションが行なわれた。
日本をはじめ、アメリカ、カナダ、メキシコ、韓国、フィリピン、ドバイ、インド、タイ、スペイン、ウルグアイなど各国の不動産に携わる事業者が登壇。混迷する世界の中でのそれぞれの市場の現状や世界経済とのつながり、投資対象としての魅力等について語ったほか、高齢化が進む日本の住宅市場や政策についても紹介された。
3日目(15日)には、「女性と不動産―世界で活躍する女性のストーリー」をテーマにセッションを開催。リジュネビルド(株)代表取締役の妹尾和江氏をモデレーターに、北澤商事(株)代表取締役会長で(一社)不動産女性塾塾長の北澤艶子氏、RE/MAX L-Style不動産エージェントの小谷 真千子氏が登壇した。
「不動産業を継続していくことの難しさ」のテーマでは、「結婚、出産、子育てと、女性が仕事を続けていくことの難しさはある。けれど、これまで『信用は無限の財産なり』を座右の銘とし、“信用第一”を心掛けてきたからこそ仕事を続けてこられた」(北澤氏)、「ナンバーワンエージェントを目指すのではなく、お客さまにとっての“オンリーワン”の存在であることを目指してきた。CPMやCCIMといった資格を取得して実力を付けたことが大きな自信となっている」(小谷氏)、「最初にまずは信頼を獲得すること。それができないと、いくら頑張っても成果は出ない」(妹尾氏)などの意見が挙がった。
また、「不動産業界のイメージアップ、地位向上」について、それぞれが考えを披露。「女性は真面目で資格の取得にも前向き。お客さまは“家族”と思い、人の心に寄り添えるきめ細かさが女性にはある。そうしたメリットを前面に打ち出し、なりたい職業の上位にランクインされるようになれば」(小谷氏)、「女性が参画すると不動産業のイメージアップにつながる。“いくつになっても不動産の仕事はできる”ということを、仕事を続けていくことで若い世代に伝われば」(北澤氏)、「私が不動産業に携わった当初は、女性の割合が1割にも満たなかった。現在は4割ほどに増えている。女性の力を存分に発揮し、日本の不動産業界のイメージアップを図っていきたい」(妹尾氏)などと話した。