(公社)日本不動産学会(JARES)は4日、2024年度の「業績賞」の受賞者を発表した。
新機軸を打ち出した不動産事業やそれに関わる制度の創設等、幅広い取り組みを対象に優秀なプロジェクトを表彰するもので、今回が31回目。
特に優れた業績を表彰する国土交通大臣賞には、都市居住推進研究会と(株)八清の「中堂寺前田町路地再生長屋プロジェクト」が選ばれた。官民学連携により、20年以上放置されていた4区画の空き地と隣接する老朽空き家のあった2区画を1区画に。その上で、袋地拡幅による二方向避難の確保、壁面後退により防火安全性を高め、準耐火構造による長屋を建築。市外から子育て世帯の入居者と投資家を呼び込むことに成功した事例。全国各地の木造密集市街地の居住再生と安全性の向上を促進させるモデルになる先進事例であり、不動産政策の発展にも寄与すると評価された。
その他、日本不動産学会長賞は、東京建物(株)の「本堂 曳家×ホテル 複合開発~繁華街の狭隘な敷地における(1)歴史ある建造物の保存(2)地域の賑わい創出(3)日本文化発信の同時実現~」と、(株)ザイマックス総研の「不動産業界の将来のリーダー育成を目的としたからくさ不動産みらい塾」が選出された。
表彰式は6日、日本大学経済学部3号館で行なわれる。