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不動産業に携わる女性経営者や実務経験者を中心に組織する(一社)不動産女性塾(塾長:北澤商事(株)代表取締役会長・北澤艶子氏)は29日、明治記念館(東京都港区)で第46回セミナーを開催した。
冒頭挨拶した北澤塾長は、「本日の講師・宇都宮さんは、大手企業でバリバリ活躍されている方でとても尊敬している。素晴らしい方とのご縁を大切に人脈を広げていただきたい」と話した。
セミナーでは、三井不動産(株)で2021年に女性初の執行役員に就任、現在DX本部長も務めている宇都宮 幹子氏が、同社の「DX戦略とD&I施策」をテーマに講演。
同社のありたい姿「産業ディベロッパーとして社会の付加価値の創出に貢献」を実現するための事業・財務戦略を支えるインフラが「人材」「DX」「ESG」であると言及。「DXで目指しているものは、顧客満足と社会課題解決につながる『事業変革』と、社員満足と生産性を実現する『働き方改革』。それに加え、「DXビジネス人材の育成が必要。デジタルでリアルの価値をいかに高めていくかが大切」とした。
女性活躍推進の現状については、「D&I推進は重要な経営課題。特に女性活躍推進を重要テーマと位置付けている」と話し、総合職に占める女性比率は21.1%、女性管理職比率は10.2%と目標を達成していると説明。「私が入社した頃は女性の総合職が8名と、女性比率は1%にも満たなかったが、現在は20%超まで増えている。経営トップが率先して取り組むことが推進のカギ」と話した。
最後に、管理職としてのこれまでを振り返り、「相手から受容され、信頼されるための努力と工夫が必要。また、何事も挑戦してみると意外な発見があるので、失敗を恐れず前向きに取り組むことが大切。何より、『将来の仲間が苦労しないために今の私が頑張る』という大きな気持ちも大事に持っていていただきたい」と、出席者にエールを送った。