
(一社)日本ショッピングセンター協会は6日に記者懇談会を行ない、2025年上期(1~6月)のショッピングセンター(SC)業界の動向を発表した。
既存SC売上高の前年同月比の伸長率推移は、1月4.9%増、2月1.2%増、3月2.8%増、4月2.3%増、5月3.7%増、6月1.8%増となり、全月前年度比プラスを維持した。気温・天候の変動がファッション業界に好影響を与えたほか、中心地域・大都市のSCでインバウンド客の来館が増加するなどして、売り上げを押し上げた。
同期間にオープンしたSCは10施設、平均店舗面積は2万352平方メートル。オープン数は過去最少となったが、店舗面積は過去5年の同期間と比べても大幅に増加している。その理由として、大手ディベロッパーの大規模施設供給が影響している。
下期は、約6万3,000平方メートルの店舗面積の「イオンモール須坂」(長野県須坂市、イオンモール(株))や、「三井アウトレットパーク岡崎」(愛知県岡崎市、三井不動産(株)他)など計7施設が、東日本エリアを中心に開業する予定。
なお、6月に会長に就任した菰田正信氏が開会の挨拶で、「当協会の初代会長は、私の4代前に三井不動産の社長を務めた江戸英雄氏で、会長に就任したのは、三井不動産初のショッピングセンターであるららぽーと船橋ショッピングセンターを手掛ける8年も前のことだった」と述懐。「そのころすでに、SCが国民生活を豊かにし魅力あるまちづくりに大きな役割を果たすときが来る、と確信していたのだろうし、それが現実となった。私も会長として協会活動の活発化、SC業界の発展に寄与していきたい」と抱負を述べた。