不動産ニュース / 開発・分譲

2025/8/21

三菱地所他、建物内でのトラック自動運転実装へ実証

 三菱地所(株)と自動運転システムの開発等を手掛ける(株)T2(東京都千代田区、代表取締役CEO:熊部雅友氏)は21日、自動運転トラックによる物流施設の建物内の走行実現を目指し、実証を開始したと発表。

 両社は2023年6月に資本業務提携契約を締結。三菱地所は高速道路ICに直結した「次世代基幹物流施設」の開発を推進中。両社は、この施設をT2のレベル4自動運転トラック(特定の環境条件を満たす限定された領域において、自動運行装置が全部の運転操作を行なう状態)を運行する上での発着拠点と定め、高速道路上だけでなく基幹物流施設内でも無人状態でのトラック運行を目指して環境整備や技術開発に取り組んでいる。今回その有効性を確かめるために実証を開始した。

 三菱地所グループの(株)東京流通センター(東京都大田区)を活用。本来自動運転トラックは車両の自己位置を推定するためにGNSS(Global Navigation Satellite System=全球測位衛星システム)の情報を用いるが、建物内では同情報の受信が困難なため、今回の実証では物流施設内の高精度3次元データと、T2トラックに搭載した「LiDAR(Light Detection And Ranging、レーザー光の反射により距離・形状等を計測するセンサー)から得た情報を照合させて、建物内走行に必要な自己位置の推定が可能かを確認する。

 第一段階として、7~9月にT2のレベル2(特定条件下での自動運転)自動運転トラックを用いて、同一フロア上の直進走行の実証を進める。26年からはランプウェイなども含めた複数フロアをまたがる走行、およびバースでの発着についての検証も進め、基幹物流施設への実装を目指す。

 今後T2のレベル4自動運転トラックによる幹線輸送と三菱地所が開発する基幹物流施設を融合させ、持続可能な物流の実現と効率的な輸配送による環境負荷低減を目指す。

実証中のレベル2自動運転の様子

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物流施設

貨物の保管・仕分けなどのための施設。物流センター、倉庫などであるが、保管機能だけでなく流通加工の機能を備えたものもある。必要な設備は貨物の性質や施設の用途によってさまざまで、その立地は、輸送方法や用途に応じて選定される。倉庫事業者が施設を建設し、賃貸する方法で運営されている場合が多い

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