
明海大学不動産学部は8月31日、日本在住の高校生を対象とした「空き不動産活用コンテスト」の最終審査会と表彰式を、同大学浦安キャンパス(千葉県浦安市)で開催した。
同コンテストは、高校生がまちの問題と不動産の関係をどのように考えているのかを把握し、それを大学教育につなげることを目的に2024年から実施しているもの。後援は、(株)センチュリー21・ジャパン、(一社)全国賃貸不動産管理業協会、(公社)全日本不動産協会、(公財)日本賃貸住宅管理協会。
2回目の開催となる今回は、25年4月1日~7月25日に、「豊かな暮らしを支える空き不動産活用」をテーマにアイディアを募集。有効応募数は132作品で、その中から入選作品12作品を選出した。
それらのプレゼンテーションが行なわれ、最優秀賞1作品、優秀賞5作品、佳作3作品、特別賞3作品が決定。最優秀賞は、西南学院高等学校3年・八尋春花氏の「『こども食堂ファーム』~空き家で作る野菜と魚で、こどもたちを笑顔に!~」が受賞した。審査委員で同大学同学部教授の藤木亮介氏は、「こども食堂ではなく、こども食堂を支えるファームの提案という着眼点が素晴らしかった。さらに、持続型の社会を見据えた内容と、これからの社会に必要になってくる要素が詰まっていた」と講評し、「こうした新しい考え方を若い方々にどんどん出していただいて、実行に移していただきたい」と激励した。
審査委員長を務めた同大学教授で同学部長の中城康彦氏は、総評として「どの作品も『豊かな暮らしを支える空き不動産活用』というテーマに対し、どのようにすればそれを達成できるかと真摯に向き合っていた印象。今回の経験を、空き不動産についてより考えるステップにしていただければ」などと話した。