
東急不動産(株)は25日、同社の賃貸レジデンス「コンフォリア二葉」(東京都品川区、総戸数81戸)と「コンフォリア森下リバーサイド」(同江東区、総戸数180戸)で、配車プラットフォームサービス「RAKU MOVI(ラクモビ) by COMFORIA」の実証実験を10月より開始すると発表した。シェア乗りサービス事業などを展開する(株)NearMe(東京都中央区、代表取締役社長:高原 幸一郎氏)と連携して行なう。
東急不動産は、賃貸マンションの居住者に自動車を所有している人が少ない点に着目。併せて、「コンフォリア」シリーズの居住者向けに行なっているアンケートにおいて、実装してほしい共用部の設備に「モビリティ」が多く挙げられたことを踏まえ、同サービスの実証実験に踏み切った。
8月末時点で契約済みの両物件の居住者が対象。両物件と東京の6つの拠点をつなぐシェア乗りタクシーを月4回無料で利用することが可能となる。配車予約はコンフォリア専用のプラットフォームから行なえる。
NearMeが開発する「最適化アルゴリズムを活用し、利用者が指定した地点に効率的にピックアップを行なうシステム」により効率的な配車を可能とし、ストレスのない移動を実現。居住者満足度の向上を図る。加えて、自動車を所有しない居住者がついタクシーを使う「もったいないタクシー」の利用を減らすとともに、都市部の交通渋滞やタクシードライバーの人手不足、CO2排出量増加といった課題の解決にもつなげたい考え。
なお、居住者専用の配車プラットフォームを居住サービスとして導入するのは、賃貸マンションでは初の試み。
実証実験の期間は、「二葉」が10月1日~12月31日、「森下リバーサイド」が2026年1月1日~3月31日。アンケートも実施し、「どのくらい日常的にタクシーを利用しているか」「最も利用しているモビリティサービスは何か」「配車プラットフォームサービスが付帯されることによる賃料への上乗せはどの程度まで許容できるか」などを尋ねて需要動向を探り、今後の本格実装を検討していく。