![]() |
![]() |
ポラスグループのポラスマイホームプラザ(株)は3日、全戸がZEH水準を上回る省エネ性能を持つ「GX志向型住宅」仕様となる建売住宅「フォレストレ GXgrade」(さいたま市見沼区、総戸数17戸)を報道陣に公開した。2027年の改正ZEH基準スタートを見据え、グループのフロントランナーとしてGX志向型住宅の供給を進める。
同物件は、東武アーバンパークライン「大和田」駅徒歩14~15分に立地。土地面積は約100~109平方メートル。建物は木造軸組工法2階建てで、長期優良住宅仕様。建物面積は約93~95平方メートル。
ポラスグループでは、現在供給しているほぼすべての建売住宅がZEH水準仕様。これを上回る省エネ性能が義務付けられる「GX志向型住宅」(断熱等性能等級6以上、再生可能エネルギーを除く一次エネルギー消費量削減率35%以上、再生可能エネルギーを含む一次エネルギー消費量削減率100%、高度エネルギーマネジメントの導入が条件)はポラスマイホームプラザが、24年の子育てグリーン住宅支援事業開始に合わせ取り組んでいる。「GXgrade」ブランドで、これまで3物件37戸を供給、17戸が成約している。
今回の物件では、ZEH水準の建物をベースに、アルゴンガス入りのLow-E複層ガラスを採用したほか、天井断熱を補強。窓面積比率を一般的な住宅の20%前半から14%と小さくし、大きさや位置を適正に配置した。これにハイブリッド給湯器、ソーラーパネル、HEMSを組み合わせることで、ZEH水準住宅と比較して年間光熱費を8万5,259円削減できると試算している。エネルギー効率の低い床暖房は不採用(採用してもGX志向型水準は満たせる)、蓄電池はオプションとした。ZEH水準より建築コストは戸当たり100万円アップするが、国からの補助金160万円と光熱費の削減分で回収できるとしている。
また「レジリエンス」も開発テーマとし、キッチン床下に4人家族3日分の飲料水を貯蔵できる貯水タンクを設置し、雨水タンク・ハイブリッド給湯器のタンクで水を確保。パンドリーの大型化による食材ストック場所とセカンド冷蔵庫の場所確保、寝室と階段への保安灯設置を行なっている。
販売価格は4,490万~5,990万円。25年5月からの集客数は61件。8月8日から1期10戸を販売し、4戸が成約済み。2期3戸を10月10日から販売する。購入者は地元在住の30歳後半が中心で、注文住宅との併行検討者が多いという。
ポラスグループでは、社員の自宅など30棟に温湿度モニターなどを設置して建物仕様の検証を行なっており、これらの結果を今後のGX志向型住宅へフィードバックしていく。
