


三井不動産(株)は、横浜三井ビルディング(横浜市西区)内に建設を進めてきた「原鉄道模型博物館」を、7月10日に開館する。20日、開業を前に報道陣に公開した。
同施設は、今年2月に竣工した同ビルにおける「文化発信機能」を担うもので、世界的な鉄道模型製作・収集家である原信太郎氏の鉄道模型コレクションを中心に約1,000両を展示する、世界最大級の鉄道模型博物館。
最大の目玉は、約310平方メートルにも及ぶ世界最大級の鉄道ジオラマで、本物と同じ技術を再現した原氏秘蔵の鉄道模型を走行させる。このほか、東海道新幹線の「一番切符」や、鉄道プレート、アンティーク鉄道玩具などのコレクションの展示などを通じ、鉄道発祥の地である横浜の記憶を伝承する。また、英語版ホームページも開設。横浜市等とも連携して、世界に情報を発信。国際的な文化交流・賑わいの場を目指す。
同日会見した、三井不動産横浜支店長の高松 茂氏は「この博物館は、横浜市の国際都市戦略の一翼を担う当ビルの、文化発信機能を受け持つ施設。原氏所有の貴重な鉄道模型コレクションは、子供や鉄道ファンだけでなく、一般の方も楽しんでいただける。鉄道模型を通じて、技術の素晴らしさ・楽しさを、広く内外に伝えていきたい」などと語った。
また、原氏の次男で副館長の原 健人氏は「父は、まるで子供がそのまま大きくなったような人。93歳の今でもそれは変わりなく、そんな子供のような情熱があったからこそ、これだけのモノづくりとコレクションを集めることができたのだと思う。仕事も趣味も充実した一人の人間が作り上げたこの博物館を通じて、人生の豊かさや楽しさとは何かを感じていただければ幸いだ。今後も、ただ展示を行なうだけでなく、さまざまな企画を通じて、情報発信をしていきたい」と抱負を語った。
同施設の入場料は、大人1,000円、子供500円。年間入場者数20万人を目指す。