ミサワホーム(株)と(株)ミサワホーム総合研究所は、世界の先進16ヵ国の住宅性能に関する基準について調査した「テクニカルレポート 世界の住宅性能基準」をまとめた。このような報告書は日本では初めて。
同調査では、各性能に対し高いレベルを要求していると予想される国をあらかじめ選定した。比較する性能基準は各国の基準と関連文献、研究者からの情報をもとにした。また、各国の基準がまちまちである場合は、表示方法を統一するために計算し直した。
調査した性能項目は構造耐力性能、防耐火性能、耐久性能、省エネルギー性能など大きくわけて10項目(性能指標別にわけると22項目)。その中で日本は、構造耐力性能、防耐火性能、省エネルギー性能(日射取得係数)、遮音性能(戸建共同の開口部の空気伝播音遮断)、遮音性能(共同の床衝撃音遮断性能─重・軽量)、高齢者配慮性能の6項目で世界最高性能を獲得。この結果にミサワホームの三澤千代治社長は、「日本の住宅性能表示制度がレベルが高いことがわかり、正直少し驚いた」と話す。
ただし、今回の調査は項目によって対象国が異なるうえ、さらに求められている性能についてもそれぞれの国や地域の気候・風土・生活習慣によって大きく異なるため、一様に比較することが適切かどうかという指摘も出ている。これに対し三澤社長は、「今回の調査によって、各国の住宅性能に対する考え方や要求している性能値レベルをある程度解明することができたし、ミサワホームが世界最高レベルの性能を有する住宅を開発する際の指針にもなる」としている。
同社には三澤社長自ら「100点満点」と自負する高性能商品「HYBRID」があるが、今年7月には高性能でありながら低価格(25万円台/坪)を実現し、注目を集めている「LIMITED 25」を発売する(1ヵ月限定発売)。また、現在勝どきに計画している60階建の超高層住宅も、高性能を武器に「世界で一番良いマンションにする」(同)という。
ミサワホーム総合研究所では今後も今回のような調査を継続し、さらに充実させていくとしている。またミサワホームでも、調査結果を今後の商品に随時反映していく予定だ。