不動産ニュース / 決算・業績・機構改革

2008/5/21

減収も、繰延税金資産の取崩し減少等により増益/ミサワホーム08年3月期決算、中期経営計画説明会開催

 ミサワホーム(株)は21日、2008年3月期決算説明会を開催した。

 当期(07年4月1日~08年3月31日)の連結経営成績は、売上高4,092億4,500万円(前年同期比▲1.3%)、営業利益77億9,800万円(同▲40.3%)、経常利益64億3,000万円(同▲46.7%)、当期純利益3億8,900万円(同102.9%増)。

 今期の売上棟数は、注文住宅7,825棟(同▲514棟)、分譲住宅1,176棟(同223棟増)、工業化賃貸住宅739棟(同47棟増)。注文住宅の低迷を他の部門で補えず、当期の売上棟数は前期比▲3.6%となった。
 なお、固定資産の減損損失の計上および繰延税金資産の取崩しが減少したことにより、純利益は増益となった。

 次期は、売上高4,150億円、営業利益94億円、経常利益75億円、当期純利益15億円を見込む。

 決算説明会後、中期経営計画(08年度~2010年度)についても発表。これは、06年に策定した中期経営ビジョンが、住宅市場の急激な変化により目標との乖離が生じたことから、戦略の追加や修正、計数計画の見直しを織り込み、新たに策定したもの。

 事業ポートフォリオの多様化を図るため、注文住宅事業への過度な利益依存からの脱出を図り、成長マーケットと見込んでいる賃貸住宅、戸建分譲事業の販売拡大をめざしていく。計画の最終年度である2010年の販売棟数は、賃貸・分譲で2,320棟(08年3月期は1,915棟)を見込む。

 また、リフォーム事業へも経営資源を投入し、収益と柱とする方針。営業社員を大幅増員し、オーナーからの受注体制の強化をめざすほか、企画型の商品の提供が多いことから、リフォームのパッケージ化を図る。

 さらに、在来木造工法による新ブランドを立ち上げ、パネル工法より価格を下げた低価格の商品を提供していく方針。
 そのほか、営業生産性の向上の面から、総人員の圧縮や人員の配置転換も進めていく。

 本年6月27日付で代表取締役に昇格する、現・取締役専務執行役員の竹中宣雄氏は、「注文住宅の売上げシェアは2010年には50%を切る見込み。その分、賃貸住宅や戸建分譲の拡大を図っていきたい。また、リフォーム市場はこれから大きく成長するマーケットなので、重きを置いていく。バックヤードを整え、小工事だけでなく、中・大工事にも対応できる体制にしたい。売上は500億円超を見込む」などと語った。

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