大成建設(株)は4日、単身寮「プレミール初台」(東京都渋谷区、収容人数62名(通常時))を、同社の災害時支援施設としてリニューアルしていくと発表した。
東京都心で大地震等が起きた場合、復旧活動のため、全国各地から応援社員を集めることが想定されることから、災害対策本部(本社:東京都新宿区)の近くに位置し、本部との連携がとりやすい、初台の単身寮を応援社員の宿泊施設・復旧活動の拠点として整備するもの。
「プレミール初台」は、鉄筋コンクリート造地上5階地下2階建て。今回のリニューアルでは、各居室やトレーニングルームを使用し、最大300名の宿泊スペースを確保するとともに、受水槽の耐震補強と、井戸や汚水槽、非常用発電装置の新設により、電気や上下水道といったインフラが停止した際、復旧活動に従事できる環境を形成。屋外に新設する汚水槽は、マンホールトイレを設置し、近隣住人にも開放する。
耐震補強工事では、工事箇所を最小限に抑えながら、構造で建築基準法の1.5倍、設備で通常の2倍の耐震性能を実現。また、施工にあたっては、低騒音・低振動を特徴とする技術により、建物を使いながらの工事が可能なため、一時的な引越しや代替住居は必要ない。
なお、同社は、災害時における施工物件の復旧活動や、施工中物件の二次災害防止措置をBCP(事業継続計画)の大きな柱としており、今回の取組みもその一環となる。
加えて、既存施設の防災拠点化や災害時支援施設としての活用例として、積極的に営業展開していく方針。