不動産ニュース / 政策・制度

2015/5/27

「囲い込み」解消やインスペクション活用など8つの提言示す/自民・中古住宅市場活性化小委員会

 自由民主党政務調査会・住宅土地・都市政策調査会の中古住宅市場活性化小委員会(委員長:鶴保庸介参議院議員)は26日、中古住宅市場活性化に向けた提言をまとめた。欧米に比べ市場が小さいわが国の中古住宅市場の課題を抽出。市場拡大のため必要な改革を8つの提言としてまとめたもの。今後の中古住宅流通業界の政策に反映する。

 提言は、(1)「囲い込み」の解消に向けたレインズルールの抜本的改善、(2)インスペクション等の活用促進による情報の非対称性解消に向けた新たな取引ルールの構築、(3)長期優良住宅の普及、一般住宅のリフォーム履歴等の保存・活用、(4)担保評価を含む「20年で一律価値ゼロ」とみなす市場慣行の抜本的改善、(5)中古マンションの管理情報の開示、(6)不動産総合データベースの構築、(7)新たなビジネスモデルとその環境整備、(8)増大する空き家の市場での流通・活用の促進。

 顧客から不動産の売却を依頼されながら、仲介会社への紹介を拒否するいわゆる「囲い込み」については、業者間情報「レインズ」の物件情報を、売主に一定の条件のもと営業情報等を開示する「ステータス管理」をレインズシステムに導入する。また、違反者への処分・罰則も強化を検討する。

 インスペクションについては、さらなる普及を図る一方で、インスペクションの実施、瑕疵保険の加入の有無等については、重要事項説明に追加するよう宅建業法の改正を行なう、リフォーム履歴の開示や買い主がインスペクションを入れて確認できるよう位置付けた標準契約書を作成するなど、インスペクションを中古取引の一環として位置付ける。

 また、新築だけでなく中古住宅についても長期優良住宅認定制度を創設し、中古住宅の評価については、建物性能やリフォームの状況を耐用年数に適切に反映するなど査定の見直しを行なうとした。

新着ムック本のご紹介

ハザードマップ活用 基礎知識

不動産会社が知っておくべき ハザードマップ活用 基礎知識
お客さまへの「安心」「安全」の提供に役立てよう! 900円+税(送料サービス)

2020年8月28日の宅建業法改正に合わせ情報を追加
ご購入はこちら
NEW

月刊不動産流通

月刊不動産流通 月刊誌 2024年5月号
住宅確保要配慮者を支援しつつオーナーにも配慮するには?
ご購入はこちら

ピックアップ書籍

ムックハザードマップ活用 基礎知識

自然災害に備え、いま必読の一冊!

価格: 990円(税込み・送料サービス)

お知らせ

2024/4/5

「月刊不動産流通2024年5月号」発売開始!

月刊不動産流通2024年5月号」の発売を開始しました。

さまざまな事情を抱える人々が、安定的な生活を送るために、不動産事業者ができることとはなんでしょうか?今回の特集「『賃貸仲介・管理業の未来』Part 7 住宅弱者を支える 」では、部屋探しのみならず、日々の暮らしの支援まで取り組む事業者を紹介します。