三光ソフランホールディングス傘下の賃貸管理会社である(株)アミックス(東京都中央区、代表取締役社長:末永照雄氏)は、創立60周年記念事業として「50年サブリース」と「将来家賃査定サービス」を開始した。
同社は、東京城東エリアを中心に、賃貸アパートの建設とそのサブリースを手掛けている。すでに、20年間の借り上げ期間が終わった管理物件に必要な修繕を加えた上、10~15年間借り上げ期間を延長する「リボンシステム」を展開しているが、ストックの適切な維持管理が国策となっていること、アパート建設会社と将来の収益見込みが不明瞭なままサブリース契約を締結してしまうトラブルが増えていること、保有物件の収益が今後どのように推移し、資産維持のためにどれくらいの投資が必要か判断できないオーナーが増えていることなどに対応し、両サービスを開始したもの。
「50年サブリース」は、「リボンシステム」期間が終了した物件に商品力維持のための修繕を行なった後、さらに15年間借り上げ期間を延長するもの。家賃の見直し期間は、2・3年。すでに、豊島区内の築35年の同社管理の賃貸アパート1棟に適用した。同社管理物件9,000件のうち6割が築20年を超え、約半分がリボンシステムを使い借り上げ期間を延長していることから、これらの物件オーナーに提案していく。
一方、「将来家賃査定サービス」は、同社が管理事業を展開するエリアの賃貸オーナー(賃貸マンション・アパート)、ハウスメーカー等から賃貸経営の提案を受けている土地オーナー等を対象に、同社管理物件の借り上げ賃料や市場トレンドをもとに、対象物件の5年後、10年後の将来家賃を査定するもの。家賃査定だけの簡易査定は無料、近隣情報や人口動態、周辺類似物件情報、地域の過去賃料推移などをまとめたレポートは3万円(税別)で提供する。レポートの提案で、商品力向上のためのリフォーム、借り上げ期間延長、資産入れ替えなどにつなげていく。
19日会見した末永社長は「賃貸経営を巡る環境が大きく変化する中、現在家賃だけなく、5年先10年先の家賃をどうやって予測していくかが重要。また、国もストックの適切な維持管理を目指す方向性を打ち出しており、長期間にわたり経営が成り立つ管理提案が必要となっている。両サービスは長い間サブリース事業を手掛けてきた当社ならではのもの。不動産のセカンドオピニオンとして利用してもらいたい」などと語った。
なお、末永社長は(公財)日本賃貸住宅管理協会の会長も務めることから、「将来家賃査定サービス」について、同協会を通じて普及を図る考えがあることも示唆した。