三井不動産(株)は1日、「豊洲二丁目駅前地区再開発2-1街区」(東京都江東区)のAC棟を着工した。
「豊洲二丁目駅前地区第一種市街地再開発事業」(約3.4ha)の一環。「江東区豊洲シビックセンター」(2015年6月竣工)、「東京消防庁深川消防署豊洲出張所」(16年11月竣工)に続く、建物整備事業。東京メトロ有楽町線「豊洲」駅、ゆりかもめ「豊洲」駅前の約2万7,800平方メートルの敷地に、AC棟、B棟の2棟を開発する。B棟の詳細は未定(延床面積は7万5,000平方メートルの予定)。
AC棟は、敷地約1万9,100平方メートル、地上36階地下2階建て、延床面積は18万4,000平方メートル。A棟はオフィスとホテル、C棟はエネルギーセンター、AC棟の低層部は商業施設で構成する。
オフィスは基準階専有面積約3,300平方メートルを確保、効率的な執務室のレイアウトを可能とする。またワークスタイルの多様化に対応するため、外部テラスや吹き抜け空間、スケルトン天井などに対応する区画を設けるなど、設計自由度を高める。
33~36階は、同社グループ直営のホテルとする。なお、豊洲エリアでの初のホテルとなる。
電気と熱を供給するエネルギーセンターは、開発区域内外に送配電を行なう。なお、開発区域外にも送配電する「特定送配電事業」は、同社では日本橋エリアに続き2番目の取り組み。
さらに、ガスコジェネレーションシステムと非常用発電による電力供給システムを設置。災害時には中圧ガスによる発電を行なうことで、系統電力の供給停止時でも、ガス供給がある限りほぼ平常業務ができる環境が整う。
また開発する建物は「豊洲」駅との直結のみならず、「アーバンドック ららぽーと豊洲」や近接する「豊洲公園」、豊洲シビックセンターなど豊洲エリアにおける主要施設ともデッキやブリッジで接続させる。周辺エリア全体におけるミクストユースを実現させることで、周辺施設との回遊性を高め、利便性向上につなげる。
起工式後の祝賀会で挨拶に立った代表取締役社長の菰田正信氏は、「ミクストユースを実現させた、シンボリックなプロジェクトとなる。豊洲のまちづくりを通じて、新しいワークスタイルに対応できる環境を提供していきたい」と述べた。
B棟の着工は17年12月、AC棟の竣工は20年4月、ホテルのオープンは20年6月下旬、商業施設オープンは20年度上期、B棟の竣工は20年度下期の予定。