国土交通省は、「住宅瑕疵担保履行制度の新たな展開に向けた研究委員会」(座長:成城大学名誉教授・村本 孜氏)のとりまとめを発表した。
同委員会は、住宅瑕疵担保履行法の施行後5年間の状況を検討した「住宅瑕疵担保履行制度のあり方検討委員会」報告書(2015年3月)において、今後取り組むべきこととされた課題への取組状況のフォローアップや、今後の住宅瑕疵担保履行制度の見直しについての検討を継続するため、15年9月に設置されたもの。17年3月までに6回の会合を開催してきた。
今回は、住宅瑕疵担保履行制度の安定的な運用、既存住宅・リフォーム市場の活性化、住宅取得・保有に係る消費者保護の推進に焦点を当て議論を進め、その内容を報告した。
中でも、保険法人の経営環境の急激な悪化等の不測の事態に対しても、確実に消費者の利益を保護する役割を果たせるような「セーフティネット」の創設、巨額の保険金支払いや保険法人の経営環境変化によるリスクへの対応のほか、既存住宅市場拡大における消費者保護施策としてインスペクションと瑕疵保険の利用促進、専門家による相談体制の構築などが重要とした。