不動産ニュース / ハウジング

2017/5/16

全セグメントで増益達成/住友林業17年3月期

 住友林業(株)は12日、2017年3月期決算(連結)を発表した。

 当期(16年4月1日~17年3月31日)は、売上高1兆1,133億6,400万円(前期比7.0%増)、営業利益539億8,900万円(同79.4%増)、経常利益578億4,100万円(同89.6%増)、当期純利益345億3,200万円(同255.0%増)。全セグメントにおいて増益を達成し、過去最高益を更新した。

 木材建材事業は、輸入商品の利益率アップ、在庫圧縮等のコスト抑制により増益。売上高は4,244億4,000万円(同0.6%減)、経常利益は44億5,600万円(同32.9%増)となった。

 住宅事業は、リフォーム事業で大型リフォームの売上が伸びず利益は減少したが、戸建注文住宅事業において、受注は低迷したものの、期初受注残の建築工事が順調に推移し、完工棟数が前期比136棟増加したことにより増収増益。セグメント売上高は4,662億9,800万円(同2.6%増)、経常利益は323億4,900万円(同2.7%増)となった。

 海外事業は、ニュージーランドで日本および北米向けMDF(中密度繊維板)販売が好調であったことから利益が大幅に増加。住宅・不動産事業では、米国および豪州において子会社化したGehan Homes等の業績貢献により増収増益。セグメント売上高は2,478億9,000万円(同31.9%増)、経常利益は193億1,000万円(同47.5%増)となった。

 次期については、連結売上高1兆2,410億円、営業利益505億円、経常利益525億円、当期純利益330億円を見込む。戸建注文住宅では、受注棟数8,000棟(同7.7%増)を計画。なお、期末受注残は6,739棟。賃貸住宅については、エリア戦略の強化等により、受注・販売ともに前期比プラスを見込んでいる。

 また同社は、中期経営計画「住友林業グループ 中期経営計画2018」の進捗も発表。19年3月期の目標値、売上高1兆1,700億円、経常利益550億円、当期純利益315億円、ROE(自己資本当期純利益率)10%以上については、次のステージに向けた最低ラインとして現段階では変更せず。17年3月期は3ヵ年合計1,500億円の投資目標のうち、海外関連に約350億、資源・環境関連に約400億、国内既存事業・介護・その他に約110億円と、単年では過去最大規模となる計約860億円を投資。着実に収益につなげるとともに、今後も成長投資は継続する。

 15日会見した同社代表取締役社長の市川 晃氏は、「戸建注文住宅事業では、高付加価値化の推進により1棟当たり受注単価は3,400万円超と高水準を保ち、完工単価も18年3月期予想で3,890万円に増加。収益性は高まっている一方で、受注は低調に推移していることから、計画達成の取り組みとして都心狭小地の3~4階建てなど、ニーズに合わせた提案力強化が今後の課題」などと述べた。そのほか、東名阪の重点都市圏における営業力強化、一次取得者層の比率増を目的に、全国で提携する1,200社超の不動産事業者とのネットワーク活用による土地紹介の体制強化も掲げた。

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