(公社)全国宅地建物取引業協会連合会(全宅連)は29日、ホテル・ニューオータニ(東京都千代田区)で創立50周年および(公社)全国宅地建物取引業保証協会(全宅保証)創立45周年記念式典を開催。石井啓一国土交通大臣、高村正彦自由民主党副総裁、和泉洋人内閣総理大臣補佐官、谷脇 暁国土交通省土地・建設産業局長などの来賓、全国の宅建協会関係者など600名が参加。その後の懇親会には、1,000名以上が参加し、同協会の節目を祝った。
式典では、2014年に発表した協会会員や各宅建協会の行動指針である「ハトマークグループ・ビジョン」の第2期中期計画となる「ハトマーク・グループ・ビジョン2020」が発表された。これまで3年間の第1期計画を振り返り、会員の認識と戦略を見直し、向こう3年間の9つの戦略課題を、対消費者、対協会会員、対宅建協会に分け策定し、具体的事業を定めている。また、同ビジョンの実践者として、大阪市阿倍野区エリアの既存住宅再生やまちおこしに尽力する丸順不動産(株)の小山隆輝社長が、事業にかける想いを語った。
式典で挨拶した伊藤 博会長は「全宅連・全宅保証はこれまで、不動産業の健全な発展や取引の適正化、消費者保護に関する様さまざまな事業を実施し、安全・安心な不動産取引の実現や会員業者の資質向上による社会的地位の確立などに重要な役割を果たしてきた。その大きな成果として、15年、宅地建物取引主任者が宅地建物取引士に名称変更され、士業となることができた。これにより、われわれ不動産業に携わる者はより一層襟を正して業務に精励し、消費者の信頼に応えていくことになった。
不動産業界では、昨年の宅建業法改正による既存住宅流通市場の活性化や教育研修のさらなる充実をはじめ、空き家の有効利用促進、民法改正への対応など課題が山積している。こうした状況を踏まえ、当協会は引き続き安心安全な取引をモットーに、各種の重点事業や『みんなを笑顔にする』ハトマークグループ・ビジョンの推進などに努めていく」などと語った。
また、来賓として挨拶した石井国土交通大臣は「貴協会はこれまで、不動産流通市場の活性化や会員の資質向上のための知識の普及、消費者保護など、不動産業界の発展に多大な貢献をされており、その並々ならぬ努力に敬意を表したい」と謝意を述べ、協会の不動産業発展に係る長年にわたる貢献に対し、伊藤会長に感謝状を手渡した。