不動産ニュース / 政策・制度

2017/6/30

都市のスポンジ化論点整理案について議論

 国土交通省は29日、第6回「都市計画基本問題小委員会」(委員長:東京工業大学大学院社会理工学研究科教授・中井検裕氏)を開催した。

 人口減少社会で顕在化しつつある都市をめぐるさまざまな課題への対応方策を調査・検討するために開催されているもので、今回は7月の「中間取りまとめ」の公表に向け、都市のスポンジ化対策について「都市計画基本問題小委員会 論点整理(案)」を基に議論を進めた。

 事務局が提示した同論点整理(案)は、空き地等の発生状況・見込み、およびその原因等についての「都市のスポンジ化の現状と課題」、都市計画でスポンジ化対策を講じる公共的意義等について触れた「対策の視点と留意点」、現に発生したスポンジ化への対処、および今後の発生に備えた予防策に関する「施策の具体的方向性」、更なる検討課題を挙げた「今後に向けて」からなる。

 委員からは、今後の発生に備えた予防策について、「将来発生するスポンジ化を防ぐためにも、まちの活性化のプレーヤーとして流入した人も、いつかは撤退する可能性があることを考慮すべき。対策として、これまで都市計画がカバーしてこなかった施設利用開始後のルールを設けるだけでなく、撤退に関するルールも設ける必要があるのでは」という意見や、「行政にできることは限界がある。民間連携を進め、また民間に情報を積極的に提供する方向を目指すべきではないか」という意見が交わされた。

 同委員会は次回、7月12日に開催。今回出た意見も踏まえ「中間取りまとめ」を作成する方針。

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コンパクトシティ

都市の中心部にさまざまな都市機能を集約し、都市を稠密(ちゅうみつ)な構造とする政策・考え方をいう。「集約型都市構造化」といわれることもある。

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