不動産ニュース / 開発・分譲

2017/9/11

CSR活動で山梨県にグループの森

「今後もさまざまな取り組みを進めていきたい」
などと抱負を語る吉田社長

 三菱地所グループは8日、CSR活動の一環として2008年より実施している「空と土プロジェクト」において、新たに2つの活動として「純米焼酎『大手町』」の開発および「三菱地所グループの森」の構築を開始すると発表した。

 同プロジェクトは、「都市と農山村が、お互いに元気になる社会」をコンセプトに、山梨県北杜市で活動を行なうNPO法人「えがおつなげて」と連携しながら、都市と農山村それぞれが抱える問題を認識し、持続可能な社会の実現を目指すもの。

 取り組みの一つとして、山梨県北杜市にて、大手町・丸の内・有楽町エリアの就業者やグループ社員、三菱地所レジデンスの分譲マンション居住者を対象に、地域住民とともに耕作放棄地を開墾し、棚田に復活させる体験ツアーを実施。現在までに81回実施し、約2,300人超の参加者を得ている。

 その活動の一環で、有機農法で酒米「ひとごこち」をつくり、山梨県内の蔵元で日本酒を醸造。「純米酒『丸の内』」として11 年より丸の内エリアのレストラン等で提供してきたが、天候不順や獣害により、収穫米のうち純米酒原料の使用基準に満たない酒米の割合が増えてきたことから、その有効活用として今回、新たに「純米焼酎『大手町』」を開発した。なお、同焼酎は、東京農業大学で開発した天然酵母(花酵母)を使用し、地元の酒蔵である武の井酒造と共に開発。9月15日よりはせがわ酒店パレスホテル東京店(東京都千代田区)にて数量限定で販売価格1,689円(税別)にて一般販売する予定。

 また、同じくプロジェクトの一環で、山梨県と協定を締結し、国産木材、山梨県産材の活用に注力しているが、新たに山梨県北杜市の協力のもと林業事業者の(有)藤原造林、「えがおつなげて」等と共に、「三菱地所グループの森」の構築を目指す。同市内の管理が行き届いていない山林を再生し、同社グループへの木材供給および社員研修の場として利用する予定。

 8日に開催されたプロジェクト設立10年記念式典で、同社執行役社長の吉田淳一氏は、今年の3月までCSRの担当役員をしていた関係で6回体験ツアーに参加した経験や幼少時に体験した田植えのエピソードを披露。丸の内エリアのブランドづくりに貢献する取り組みとなったプロジェクトを振り返り、「10年を記念して新たな活動を始めた。今後もさまざまな取り組みを進めていきたい」などと抱負を語った。

 また、「純米焼酎『大手町』」の披露、乾杯の挨拶に立った同社取締役会長の杉山博孝氏は、「スタート時にCSR担当役員だったため、開始に当たり『やるならずっと続けてやれるものを。山梨県にもWin、われわれにとってもWinとなる事業につながるプロジェクトに』という要望を出した。現在、事業と結び付きながら、グループ社員が地域の人々といい交流の場となる素晴らしいプロジェクトに成長したと思っている」などと話した。

「事業と結び付き、グループ社員が地域
の人々といい交流の場となる素晴らしい
プロジェクトに成長した」などと話す杉山会長

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