不動産ニュース / IT・情報サービス

2018/2/27

不動産業務をロボット技術で効率化

 不動産会社向けに特化したシステム開発等を手掛ける(株)レックアイ(東京都豊島区、代表取締役社長:鈴木徳之氏)は、RPAソリューションサービス「不動産業務ロボ」の提供をスタート。初弾となる売買仲介会社向けサービス「売買仲介ロボ」を3月に発売する。

 RPA(Robotic Process Automation)とは、ロボット技術を使った業務効率化。同社が開発した「不動産業務ロボ」は、不動産業務に共通する事務処理業務をロボットが行ない、業務効率化や人員配置の最適化など、コストダウンや営業促進を進めていく。既存の社内システムやファイルサーバー上のエクセルやアクセスといったファイルとの連携ができるため、導入もしやすい。

 「売買仲介ロボ」は、地場の売買仲介会社4社に協力してもらい、売買仲介に必要な共通業務を抽出して自動化。例えば物件情報収集と広告承諾業務では、ロボットが物件情報サイトの物件情報を毎日収集し、新着物件・売り止め物件・物件価格更新をチェック。リスト化して営業スタッフに対して情報提供する。「こうした作業は手作業で行なっていたため、時間がかかっていた。トライアルに協力してくれた会社では、社員が毎日2時間かけて作業していたが、作業の多くを自動化でき、約70%の作業時間短縮につながった。余剰時間を使い、社員を高付加価値の業務に時間を割り当てることができる」(鈴木氏)。

 このほかにも、物件価格の更新の自動化や拠点別・個人別の成績表の自動作成など売買仲介に必須の業務を自動化する。今後、システムをブラッシュアップし、自動化できることを増やしていく方針。

 利用については、外部に設けたクラウドやウェブサイトに利用企業がアクセスする「クラウドプラン」と、社内に専用サーバを設ける「社内専用ロボ」プランを用意。後者は、財務系業務など、外部からアクセスできないようにする必要がある業務での利用を想定している。利用料金は「クラウドプラン」は初期費用5万円から、別途月額のランニングコストが必要となる。

 3月1日のサービススタート時点で、トライアル導入した4社が継続利用。現在、それ以外に約10社が契約直前段階だという。また今後、賃貸管理や家賃保証、買取再販など、他の業態向けの「ロボ」を開発してリリースしていく予定。

記事のキーワード 一覧

動画でチラ見!

座談会「事故物件に立ち向かう」

掲載誌はこちら

新着ムック本のご紹介

ハザードマップ活用 基礎知識

不動産会社が知っておくべき ハザードマップ活用 基礎知識
お客さまへの「安心」「安全」の提供に役立てよう! 900円+税(送料サービス)

2020年8月28日の宅建業法改正に合わせ情報を追加
ご購入はこちら
NEW

月刊不動産流通

月刊不動産流通 月刊誌 2025年5月号
「事故物件」、流通の課題は?
ご購入はこちら

ピックアップ書籍

ムックハザードマップ活用 基礎知識

自然災害に備え、いま必読の一冊!

価格: 990円(税込み・送料サービス)

お知らせ

2025/4/21

「記者の目」を更新しました

有事に立ち向かうエリアマネジメント」を公開しました。

エリアの価値向上に大きく寄与する複合開発。住宅や商業施設、公共施設、教育施設や図書館、クリニックなどが一体的に整備されることで、再開発されたエリア内で日常生活が完結できるような、利便性の高い生活環境が整うケースもありますが、その規模感の大きさから有事の際に全体が連携できるのかといった懸念も…。今回は、オフィスビル・賃貸マンション・分譲マンションの3棟からなる複合開発「MEGURO MARC」を取材。防災対策の本音を調査しました。