住友不動産(株)は20日、地権者・参加組合員として10年がかりで事業推進してきた「西品川一丁目地区第一種市街地再開発事業(街区名:大崎ガーデンシティ)」(東京都品川区)の中核施設となるオフィス棟「住友不動産大崎ガーデンタワー」を竣工した。
同事業は、JR「大崎」駅徒歩5分、約3.9haを施行区域とする大型再開発。従前は自動車教習所や住商混在の木密地域で、地権者は約200名。A街区にはオフィスビル、B街区には賃貸住宅をそれぞれ建設。延床面積は約22万平方メートル。敷地中央部の約6,000平方メートルの緑地広場など、合計約8,000平方メートルの公開広場空間を整備し、都市基盤の整備と地域の防災性向上を目指している。
「住友不動産大崎ガーデンタワー」は、地上24階地下2階建て免震構造。延床面積は17万8,140平方メートルと、大崎エリア最大のオフィスビルとなる。
基準階賃貸面積5,485平方メートル、長辺133mの整形無柱空間とすることで、テナントの要望に応じて柔軟なレイアウトを可能にしたほか、中階段の設置が容易にできるフロアを数ヵ所設定している。2回線受電方式や中圧ガス・重油を用いた非常用発電機で、災害時10日間+72時間の発電を可能とするなど、BCP対応も充実させた。
オフィスフロアは、8社と契約済みで、約9割の入居が決まっている。エンターテインメントビジネスのセガサミーグループが11フロアに入居。本社機能とグループ20社を集約。6,000人が勤務する。募集賃料は、坪2万円台後半。同ビルのリーシングを担当する同社ビル事業本部ビル営業部長の山下竜弥氏は「1フロア1,650坪の整形無柱空間や、階段設置可能エリア、99ゾーンの個別空調など、働き方改革に対応したフレキシブルな利用を可能にしている」と抱負を語った。
なお、B街区の住宅棟は、鉄筋コンクリート造地上22階地下2階建て免震構造で、総戸数432戸。住戸の7割は地権者が入居。残りを同社が保有し賃貸する。8月末入居開始予定。