不動産ニュース / 開発・分譲

2018/6/25

菊池建設、寺社の屋根構面にCLTを活用

CLTを用いた本堂建設現場

 すてきナイスグループの菊池建設(株)は、現在施工中の「安永寺本堂新築工事」(埼玉県狭山市)で、屋根構面にCLT(Cross Laminated Timber、直交集成板)を活用。23日、関係者に施工現場を公開した。

 同工事は、敷地面積約318平方メートル、鉄筋コンクリート(RC)造と木造の混構造で、建築面積は約153平方メートル。本堂は、RC造の壁の上に、CLTによる屋根がリング状になり載る。CLTは3m×12mの板を4層重ねで使用。屋根頂点から伸びる垂木と結節した連続面とすることで、垂直・水平面どちらにも耐久性を発揮する仕組み。

 同工事の意匠・構造設計を手掛けた、福山弘構造デザインの福山 弘氏は、CLTについて「ただの厚い板で、四角いハコじゃなければ使えないという印象があるが、さまざまな可能性があると考えている」と評した。

 CLTは寸法安定性が高く厚みがあることから断熱性、遮音性、耐火性に優れており、現わしとすることで木質感ある内装として活かせるという特徴があり、重ねて使うことで耐震性も確保できる。すてきナイスグループでも、中・大規模木造建築物や非住宅木造建築物の受注強化の一環として、CLTの採用を強化している。

本堂内部。CLTの連続面として構成された軒先に屋根頂点からの垂木が結節され屋根全体の耐久性を確保する

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CLT

木材板を積層接着した厚型のパネル。英語のCross Laminated Timberの略で、和訳は「直交集成板」である。 CLTは、板の層を繊維方向が直交するように交互に張り合わせたもので、高い寸法安定性、優れた断熱性があるほか、CLTを柱や梁とする構造は軽量で耐震強度を確保できるとされている。

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