(公財)日本賃貸住宅管理協会は6日、大手町サンスカイルーム(東京都千代田区)でIT・シェアリング推進事業者協議会の初となる定例会を開催。約130人が参加した。
冒頭、同協議会会長の榎 和志氏は「4月に協議会を設立して以来、初の定例会。初年度は東京で2回、大阪と名古屋で1回ずつ開催する予定だ。最近はアプリの高機能化が進んでおり、こうした最新情報を提供していきたい」と挨拶した。
定例会は、前半をIT分科会、後半をシェアリング分科会によるセミナーを実施した。IT分科会では、「入居者・オーナーとのコミュニケーション」「VRを活用した成功事例」について最新事情を紹介。賃貸管理会社向けに賃貸支援システムを開発するパレットクラウド(株)代表取締役の梶谷 勉氏は、「本当に使われる入居者アプリの活用事例」と題して、入居者管理やサービス提供アプリの賃貸管理会社による活用事例について語った。「購買機能などを付けてもアマゾンなど一般向けアプリとの競合が激しく、入居者専用アプリは使ってもらうことが難しい。入居者が入居案内をアプリ上で確認できるようにするほか、契約更新や解約ができるなど、不動産に特化した利便性の高い機能を搭載することが重要」と話した。
このほか、ダイヤモンドメディア(株)と東急住宅リース(株)の担当者がオーナーとのコミュニケーションを図るためのアプリを活用した成功事例を紹介したほか、VR事業者とその利用事業者による営業や内見への活用事例も発表した。
シェアリング分科会では、「民泊」をテーマに、民泊新法等についてレクチャー。「住宅宿泊事業法と旅館業法」をテーマに両法の違い・ポイントについて、日本橋くるみ行政書士事務所代表の石井くるみ氏が講演。石井氏は住宅宿泊事業法、特区民泊、旅館業法における許可要件を比較した上で、民泊手続きフローを紹介するなどした。
このほか民泊運営事業者らが、民泊失敗談や民泊ソリューションのポイント等について語った。
今後、2回目の定例会を26日に大阪市東淀川区の「CIVI研修センター新大阪東」で、3回目を8月3日に名古屋市北区の(株)ニッショーセミナールームで行なう。同7日には4回目の定例会を今回と同じ大手町サンスカイルームで開催する計画。