東急不動産(株)は、同社本社も移転入居する大型オフィスビル「渋谷ソラスタ」(東京都渋谷区)を、29日に竣工する。
同エリアには、かつて「新南平台東急ビル」や、「南平台東急ビル」等の4棟のビルがあり、そうしたは老朽化の観点から建て替えが必要となっていた。また、大規模なオフィスビルが少なく、移転ニーズに対し床が不足していた。
「渋谷ソラスタ」は、それら課題の解決を目的に、4棟のビルを一体的に開発したもの。同社と地権者で組成した(一社)道玄坂121が事業主体として計画を進めた。
敷地面積は、約4,128平方メートル。建物は、地上21階地下1階建て、延床面積約4万6,954平方メートル、高さは107メートル。1~4階と21階は、ラウンジやカンファレンス等。5~20階はオフィスフロア。
オフィスフロアは、三面採光とし、自然光を取り入れる仕様とした。基準階の天井高は2.9m、面積は1,776平方メートル。同社が本社を移転するほか、IT企業を中心とした企業が入居を決定しており、すでに全フロアが契約済み。
2012年より同社が推進している、植物を活用し新しい働き方をデザインするプロジェクト「Green Work Style」の一環で、エントランスに5mのベンジャミン等の植栽を施したほか、すべてのオフィスフロアにテナント企業が専用利用できる長さ約40cmの「グリーンテラス」を設置。屋上にも、自然を感じられる「スカイテラス」や「スカイラウンジ」を設置し、ビル全体で自然を感じられる仕様とした。
また、同社と(株)MyCityが共同開発したIoTサービスにより、スマートオフィスを実現。テナントワーカーがスマートフォンアプリ等で、各フロアのトイレの混雑状況の確認や、空調の制御等をできるようにした。
19日、メディア向け内覧会で事業説明を行なった東急不動産都市事業ユニット渋谷プロジェクト推進本部渋谷プロジェクト推進第二部事業企画グループ主任の広瀬拓哉氏は、「コミュニケーションを活性化する共用空間の充実、緑の力による心身の健康の向上、IoTサービスを通じた利便性向上を三本柱に、ワーカーの働き方改革をサポートする施設づくりを行なった。また、祈祷室や、オールジェンダートイレも設け、渋谷らしくダイバーシティにも配慮した」などと話した。
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