不動産ニュース / 開発・分譲

2019/10/11

朝霞の工場跡地の複合開発をお披露目

「スマートハイムシティ朝霞」のモデルハウス。すべての住戸に太陽光発電、蓄電池、HEMSを標準装備し、災害に備えた飲料水貯留システムも設置している
「あさかリードタウン」の全体完成予想図。基幹工場跡地の大規模複合開発

 積水化学工業(株)は11日、埼玉県朝霞市で開発中の大規模複合開発「あさかリードタウン」を報道陣に公開した。

 東武東上線「朝霞」駅から徒歩22分に立地。2015年に閉鎖した同社東京工場の跡地再開発プロジェクトで、総開発面積は約7万3,400平方メートル。戸建住宅街区「スマートハイムシティ朝霞」(総区画数131戸)、分譲マンション(総戸数212戸)、賃貸住宅、高齢者施設、商業施設、保育園、公園等で構成する。19年1月に設立したタウンマネジメント専業会社・セキスイタウンマネジメント(株)が手掛けるタウンマネジメント初弾プロジェクト。商業施設の開業は20年冬頃、高齢者施設の開設は20年9月の予定。

 「地域への恩返し」として、災害に強くサスティナブルなまちづくりを指向。朝霞市の住宅地では初となる「無電柱化」を実施したほか、地震に強い上下水道・ガス管、雨水を一次貯留して流出を抑制できる地中埋設システムなど、災害対応力を強化した。敷地入口に設けた芝生の広場は、同社の取り組みのPRスペースなど5棟の建物を設置。3棟は福島県郡山市で応急仮設住宅として使われていたユニットを再利用した。

 戸建分譲街区「スマートハイムシティ朝霞」は、全戸太陽光発電システム、蓄電池、飲料水貯留システムを標準装備。飲料水貯留システムによって、断水時でも4人家族3日分(24リットル)の飲料水を確保できるなど、レジリエンス性を高めた住宅を供給している。販売価格は、建売住宅が4,000万円台後半~5,500万円。条件付き土地分譲が建物込みで5,500万~6,000万円。2月から建築条件付き宅地を、4月末から建売住宅を販売し、68区画が契約済み。震災・災害に強い街、複合施設や保育施設を備えていることなどが評価された。

 同日会見した同社住宅カンパニープレジデントの神吉利幸氏は「スマートタウン開発を当社の新たな事業の柱として成長させていく。朝霞で獲得した知見を活かして、早期に全国に展開していき、今後コンスタントに年間売上高100億円を超える事業に成長させていきたい」と述べた。

地中に埋設した雨水貯留システム。水害対策の一環として設置した

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有事に立ち向かうエリアマネジメント」を公開しました。

エリアの価値向上に大きく寄与する複合開発。住宅や商業施設、公共施設、教育施設や図書館、クリニックなどが一体的に整備されることで、再開発されたエリア内で日常生活が完結できるような、利便性の高い生活環境が整うケースもありますが、その規模感の大きさから有事の際に全体が連携できるのかといった懸念も…。今回は、オフィスビル・賃貸マンション・分譲マンションの3棟からなる複合開発「MEGURO MARC」を取材。防災対策の本音を調査しました。