不動産ニュース / 開発・分譲

2019/11/27

有明の大規模開発、20年春開業/住友不

商業棟外観予想図。住友不動産が商業施設を自社で運営するのは初。エリア最大規模の200店舗超が出店する

 住友不動産(株)は27日、臨海副都心・有明エリアで進めてきた大規模複合開発(有明北3-1計画)の街区名称を「有明ガーデン」(東京都江東区)とし、2020年春から順次施設を開業すると発表した。

 開発地は11年、東京都と(独)都市再生機構から取得したもの。ゆりかもめ「有明」駅徒歩2分、りんかい線「国際展示場」駅徒歩4分。総開発面積は10.7haで、都内の複合再開発では最大面積。同社の単独開発、一部施設除き運営も同社グループが手掛け、湾岸エリア・有明エリアのポテンシャルアップ、臨海副都心のMICE、国際観光拠点機能の強化を目指す。事業費は非開示。

 延床面積約2万1,000平方メートル、地上5階建て・200店舗超が入居する商業施設「住友不動産ショッピングシティ有明ガーデン」、約8,000人収容、日本最大の劇場型ホール「住友不動産東京ガーデンシアター」、大規模温浴施設を備えたホテル「住友不動産ホテルヴィラフォンテーヌグランド有明」(749室)、劇団四季が運営する「有明四季劇場」と、3棟構成・総戸数1,539戸の分譲マンション「シティタワーズ東京ベイ」などで構成。約6,800平方メートルの広場、約8,700平方メートルのスポーツエンターティメント広場、学校法人武蔵野大学運営の認定こども園も設ける。施設の延床面積は33万3,500平方メートル。街区全体で約3万8,000平方メートルを緑化する。

 同社が自社で商業施設を運営するのは初。テナントはすべて決定しており、エリアの生活利便機能を向上させるため、日常の買い回り品やキッズ関連商品を扱う店舗で構成。建物内外に11ヵ所のイベントスペースを設け賑わいを創出する。ホテルは、インバウント比率を同社の他のホテルより多めの6割と想定。MICE需要や観光需要に対応したトリプルルーム・フォースルームも設ける。温浴施設はホテルの大浴場としてだけでなく、一般利用も受け付ける。また、同社が手掛ける羽田空港隣接の複合開発施設とのシナジーを図るべく、シャトルバス運行や共通ポイントカードの発行を計画している。

 20年4月の商業施設開業を皮切りに、ホールが同年5月、ホテルが6月、有明四季劇場が21年4月開業する。初年度の来街者目標は1,500万人。また、分譲マンション3棟は7月に竣工済みで20年9月下旬入居開始。すでに約800戸が販売済み。

 同日会見した、同社事業企画部長の津村健二氏は「これまでにない有明の賑わい機能、国家戦略特区認定施設としての臨海副都心の国際競争力強化、都市型住宅の整備と緑豊かな空間形成がコンセプト。臨海副都心を進化させる新たな中核街区として、湾岸エリア活性化の起爆剤となることを確信している」などと抱負を述べた。

分譲マンション街区はすでに竣工している。写真左端の建物がホテル

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