デロイト トーマツ グループのデロイト トーマツベンチャーサポート(株)(以下、DTVS)はこのほど、SaaS(Software as a Servise:必要な機能を必要な分だけ利用できるサービス)型のオープンイノベーションプラットフォーム「six brain」を開発した。
大手企業とスタートアップのオープンイノベーションが活発化する中で、その推進を目的にアクセラレーションプログラム(大手企業とスタートアップとの協業や事業創出)の取り組みが積極化している。しかし、ビジネスコンテストなどはスタートアップにとっては負担が大きく、また事業化までの時間がかかることも課題とされてきた。
そこでDTVSは、ICTを活用してスタートアップと大手担当者を結びつけるオープンイノベーションプラットフォームである「six brain」を開発。26日よりWebサイトから申込受付を開始し、一部サービスを提供していく。
大手企業の担当者は、自社の情報を入力するだけで最適なスタートアップの情報を得られる。さらにどのように協業すればよいか、システムがリコメンド。これまで自社のネットワークではアプローチできなかったスタートアップに対しても、容易にオファーを送ることができる。
スタートアップも、情報を入力すれば、大企業からの提案や協業オファーを受け取ることができるという。
利用料金は、大企業・スタートアップ共に、料金のかからないフリープラン、スタンダードプラン(大企業月額30万円~、スタートアップ9,800円~)、協業成立に向けたコンサルティングなどを受けられるプレミアムプラン(定価なし)を用意している。
3日現在で、長谷工グループ、近鉄グループのCVC(コーポレーションベンチャーキャピタル)である近鉄ベンチャーパートナーズ(株)を含む大手企業6社、スタートアップ14社の参画が決定。2020年5 月から本格展開を開始し、21年5月までに100件の協業事例創出を目指す。
DTVS代表取締役社長の斎藤祐馬氏は、「これまで大企業とベンチャーが組んでビジネス化するまで半年かかっていたものを1分でできるようにしたい」と意気込みを語った。