不動産ニュース / リフォーム

2020/3/13

千駄木のバス停前建物を地域の交流拠点に

「しろいおみせ」外観。外壁の塗装費用は、クラウドファンディングで賄った

 (株)尚建(東京都文京区、代表取締役:徳山 明氏)はこのほど、既存建物を改修した地域交流拠点「しろいおみせ」(東京都文京区)をオープンした。

 同施設は、東京メトロ千代田線「千駄木」駅徒歩1分に立地する、1959年築、鉄筋コンクリート造3階建て(混構造)、延床面積約99平方メートルの建物。1階部分でカフェが営業していたが、借り主の都合で10年契約の5年目で退去。2・3階も未利用だったため、今後の活用策に苦慮した物件オーナーが同社に相談。建物の設えやロケーションにポテンシャルがあると判断した同社が建物を借り上げ、改修。地域の交流拠点として再生した。

 建物がバス停前にあることから、バスを利用する高齢者を中心とした住民のために、1階外壁をオフセットして木製のベンチを設置。自由に利用してもらうことにした。ベンチ前は大型のガラス窓とし、建物内とまちとを一体化している。1階カフェの水回りは、可能な限り再利用。珪藻土の塗り壁と木製部材を多用し、温かみを演出した。

 未使用だった2階は、小資本の経営者の商売をサポートする目的で、広さ13.5平方メートルの貸店舗2区画を設置。3階は畳敷きとして地域住民のための時間貸しスペースとした。

 地域のランドマークとなるように、外壁は白一色に塗装。塗装費用約60万円はクラウドファンディングで調達した。同費用を含めた改修費用は約400万円。すでに1階ではカフェが営業を開始。ベンチを利用する高齢者等にお茶出しのサービスも実施する。2階テナントは、月額9万9,000円(別途共益費月額2万円)で募集している。

バス停利用者のために設けたベンチ。1階のカフェがお茶出しサービスも行なう
小資本の起業者でも商売を始められるよう、2階を6畳大に2分割して貸し出す
3階は地域住民のためのイベントスペースとして時間貸しする

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