不動産ニュース / 決算・業績・機構改革

2020/5/15

事業施設が好調で増収/大和ハ20年3月期

 大和ハウス工業(株)は14日、2020年3月期決算(連結)を発表した。

 当期(19年4月1日~20年3月31日)の売上高は4兆3,802億900万円(前期比5.7%増)と、10期連続の増収。営業利益は3,811億1,400万円(同2.4%増)、経常利益は3,676億円6,900万円(同2.3%増)、当期純利益は2,336億300万円(同1.6%減)。

 戸建住宅事業については、米国スタンレー・マーチン社の住宅販売が好調に推移したことから、海外では増収増益に。一方、国内では消費税増税の影響等を受け、大和ハウス単体の受注は前年比マイナスで推移。セグメント全体の売上高は4,978億円(同1.1%減)、営業利益180億円(同24.3%減)、受注高は3,552億円(同11.9%減)だった。

 賃貸住宅事業については、管理戸数の増加により、大和リビンググループが増収増益となったものの、大和ハウス単体での受注は前年比マイナス。請負が減少したことや開発物件売却の減少により、セグメント全体の売上高は1兆59億円(同4.6%減)、営業利益985億円(同5.8%減)となった。

 事業施設事業については、物流施設を中心に大和ハウス単体の受注が好調に推移し、開発物件売却も増加。売上高は1兆1,523億円(12.3%増)、営業利益1,206億円(同20.2%増)と二けた増を記録した。

 次期の業績予想については、新型コロナウイルス感染症拡大の影響によって、当初設定していた目標数値を引き下げる。戸建住宅事業では、住宅展示場の一時閉鎖や住宅設備をはじめとするサプライヤーからの部材供給の遅延等により売上高マイナス1,300億円、営業利益マイナス200億円と予測。賃貸住宅事業では、集客イベント等の営業活動の中止や、部材供給の遅延等により売上高マイナス1,530億円、営業利益マイナス410億円。事業施設事業でも企業との商談延期や施工現場の休工等で売上高マイナス2,200億円、営業利益マイナス310億円になると見込んだ。

 それらの結果、通期予想(連結)は、売上高3兆6,500億円、営業利益1,700億円、経常利益1,640億円、当期純利益1,050億円としている。

 15日に開催したオンライン説明会において、同社代表取締役社長の芳井敬一氏は、「この度のコロナ禍では営業活動に影響があったが、19年10月にWebサイトを通じて販売する戸建住宅商品『ライフジェニック』が好評だった。3月の成約数は35件と、それまでの約3倍となっており、こうした商品の需要が増えていくのではないか。また、テレワークのできるスペースを希望される顧客が増えてきており、新たな戸建商品やリフォームにつながっていくと考えている」などと述べた。

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