大和ライフネクスト(株)は19日、「Web理事会サービス」の需要動向調査の結果を公表。調査結果を受け、同社が19年10月に設立した「マンションみらい価値研究所」所長の久保依子氏が、今後のマンション管理のニューノーマルについて提言した。
同社が管理を受託する全国3,893組合を対象に、2019年5月~20年5月までの期間に「Web理事会サービス」を実施した件数を分析。新型コロナウイルス感染症拡大防止に向けた緊急事態宣言発出直後の20年4月15日~5月15日の間には、平均の倍以上の実施があったことが分かった。同サービスの導入には管理規約の変更が必要であるため、増加傾向は緩やかであったものの、今後積極的に導入を検討したいという問い合わせが多数寄せられている。
同氏は、今後のマンション管理において、「新たな生活様式への適応」と「密な対人コミュニケーション」の両立が求められる点を指摘し、マンション管理をよりよいものにするためのキーワードを「人×IT 化」とした。
そのポイントとして、マンション管理適正化推進法の改正に伴い、ITを活用した重要事項説明など「急速なIT化」に対応しサービスを向上させていくこと、「非対面」と「コミュニケーション」を実現する一人ひとりの要望に応じたサービスの提供、非対面でも防犯性を高めることができるITを活用した防犯システムの導入などを挙げた。
同氏は「居住者のライフスタイルやワークスタイルが多様化している中で、マンション管理を取り巻く環境も大きく変化しつつあり、新型コロナウイルスの感染拡大の影響により、IT 化は加速する」とコメント。同社ではIT 化を推進するにあたり、新しい技術を取り入れるだけでなく、今までに蓄積されたデータや知見を生かした「新技術と経験が融合するマンション管理」を目指すとした。