不動産ニュース / ハウジング

2021/2/16

中大規模木造建築事業の拡大へ/住林20年12月期

 住友林業(株)は16日、2020年12月期決算(連結)の説明会を音声配信で開催した。

 当期より決算期を3月期(4月1日~3月31日)から12月期(1月1日~12月31日)に変更。今回は4月1日から12月31日までの9ヵ月間の変則決算となる。そのため、前期増減率は20年3月期第3四半期(19年4月1日~12月31日)と比較した数値とした。
 売上高は8,398億8,100万円(前年同一期間比4.6%増)、営業利益474億6,200万円(同24.0%増)、経常利益512億9,300万円(同19.1%増)、当期純利益303億9,800万円(同34.4%増)となった。

 木材建材事業は、新型コロナウイルス感染症により国内の住宅市場が低調に推移したことから、合板や製造品等の販売数量が減少。セグメント売上高1,446億5,200万円(同16.7%減)、経常利益23億3,400万円(同54.7%減)となった。
 住宅・建築事業は、戸建注文住宅事業において、ウェブを用いた受注活動等に注力した結果、戸建注文住宅の受注棟数は5,924棟(同7.6%増・417棟増)、受注金額2,291億円(同11.9%増)と、期初に減少した受注が回復を見せた。その一方、労務費等の生産コスト増加により収益性が低下したことや、コロナ禍による工事の遅れが発生した結果、売上高3,323億1,600万円(同3.6%減)、経常利益84億5,400万円(同46.3%減)となった。
 海外住宅・不動産事業は、米国の戸建住宅事業において、リモートワーク普及に伴う郊外の新築戸建住宅ニーズの高まり等を背景に市場が回復し、業績が好調に推移。売上高3,523億7,100万円(同25.8%増)、経常利益440億3,200万円(同92.1%増)と、大幅な増収増益となった。

 次期は、売上高1兆2,570億円、営業利益725億円、経常利益800億円、当期純利益480億円を見込む。

 同社代表取締役社長の光吉敏郎氏は、「コロナ禍ではあるが、住宅市場は新たなニーズが生まれるなど“追い風”だと思っている。21年12月期は、引き続きウェブ商談を推進すると共に、新たなライフスタイルに対応した商品提案にも注力する。また当期に中大規模の木造建築事業を拡大するべく総合建設事業者をグループ会社化した。その市場開拓にも力を入れていく」などと述べた。

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