京浜急行電鉄(株)は、神奈川県の三浦半島でのエリアマネジメント活動を強化すると発表した。
三浦半島は、都心から1時間圏内という近さで豊かな自然環境や食の魅力も大きく、多くの人が来訪する。しかしその半面、日帰りが多く長時間滞在が少ないという地域課題を抱えている。その課題を解決するために、外部事業者と共同で滞在拠点の再整備に取り組む。
2020年5月に閉館した「城ヶ島京急ホテル」については、ヒューリック(株)と共同で高級温泉旅館「ふふ城ヶ島」(仮称)の開業を目指す。建物や設備の老朽化が進んでいる「京急油壷マリンパーク」は、同年9月30日に閉館し、滞在拠点の一体開発は発に向けて大手ディベロッパーと検討を進める。また、「長井海の手公園ソレイユの丘」を、(株)日比谷花壇などと9社共同で23年4月にリニューアルするほか、三浦海岸エリアでは、多世代共生のまちづくりによる沿線活性化に向けて、外部事業者と共に検討を行なう。
また、沿線自治体や地域事業者と共に運営するエリアマネジメント組織「三浦CocoonFamily」を発展させ、観光活性化、交流人口・定住人口の拡大、新規事業者誘致など社会課題解決に取り組む。さらに、観光型MaaS「三浦Cocoon」および事業者プラットフォーム「三浦Cocoon for bussiness」提供を通じ、「三浦CocoonFamily」と共に「MaaS版沿線まちづくり」を進める。
なお、同社とヒューリックはこのほど、「ふふ城ヶ島」(仮称)の開業に向けて基本協定を締結。今後は、京急電鉄の持つ三浦エリアでの事業ノウハウとヒューリックの持つ高級温泉旅館事業のノウハウを合わせ、三浦エリアの観光拠点の一つとなる高級温泉旅館の実現を目指す。なお、「ふふ城ヶ島」(仮称)の開業は24年度の予定。