不動産ニュース / 調査・統計データ

2021/5/13

テレワーク実施率、一部で定着も減速傾向

 (株)リクルートは12日、「全国就業実態パネル調査2021 臨時追跡調査」結果を発表した。

 19年12月時点で20~59歳の就業者、かつ、同社が20年1月から4回にわたり行なった全国就業実態パネル調査のいずれにも回答している人を対象に調査を実施。新型コロナウイルス感染症流行前、2回の宣言下、その間の4時点の働き方を比較し、働き方の変化の兆しや仕事と生活への影響を分析した。調査期間は3月4~15日、有効回収数は8,587名。

 1回目の宣言下で急速に伸びたテレワーク実施率(32.8%)は、宣言解除後に18.1%まで減少。2回目の宣言下でも25.4%にとどまり、1回目の宣言下のようには実施率が伸びなかった。
 業種別でテレワーク実施率の割合をみると、情報通信業(宣言1回目62.1%、宣言2回目54.7%)、金融・保険業(同42.5%、同35.6%)、不動産業(同39.1%、同29.5%)、製造業(同38.7%、同30.5%)においては、1回目の宣言以降も継続してテレワークを実施している割合が比較的高い傾向がみられ、テレワーク定着の兆しが確認された。

 宣言下にテレワークをしなかった理由は、「職場で認められていないため」が最多。1回目の宣言下で56.7%、2回目で56.4%とほぼ変化なし。
 2回目の宣言下における職場のテレワーク率は、「ほとんど全員(100%テレワーク)」は2.1%、「80%以上」は3.6%と低い割合に。50%以上の合計でも12.9%にとどまり、「ほぼいない(0%)」は63.6%と最も高い割合だった。

 職場の方針について聞くと、「時差出勤推奨」「勤務日数・時間の縮小要請」「自宅待機要請」をされた雇用者の割合は、1回目の宣言下はそれぞれ16.2%、14.1%、10.8%であったが、2回目の宣言下では9.8%、6.3%、2.4%と減少。
 また、19年12月と比較した収入の増減については、コロナ前と比べて収入が減ったの合計の割合は、宣言1回目で31.7%、2回目で25.3%と減少傾向に。その割合は業種によって大きく異なり、宣言1回目で減ったの合計の割合が高かった飲食店・宿泊業(66.2%)や運輸業(41.8%)においては、2回目でもそれぞれ51.2%、40.4%と収入減が続いている。不動産業は1回目22.3%、2回目19.3%。

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テレワーク

働き方のひとつで、情報通信機器等を活用して時間や場所の制約を受けずに柔軟に働く方法をいう。事業所に出勤せずに家で作業する在宅勤務、個人が委託・請負によって作業する在宅ワークなどがあるが、情報通信技術を幅広く活用することが特徴である。 テレワークにおいては、住宅が職場ともなり得る。

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