不動産ニュース / 開発・分譲

2021/6/8

旧九段会館、ワーカーの健康促進するオフィスに

「(仮称)九段南一丁目プロジェクト」外観

 東急不動産(株)と鹿島建設(株)は8日、登録有形文化財建造物「旧九段会館」(東京都千代田区)の建替事業である「(仮称)九段南一丁目プロジェクト」の概要を公表した。

 東京メトロ半蔵門線・東西線、都営新宿線「九段下」駅徒歩1分に立地。敷地面積約8,765平方メートル。鉄骨造(コンクリート充填鋼管構造)・鉄筋コンクリート造・鉄骨鉄筋コンクリート造地上17階地下3階建て、延床面積約6万8,108平方メートル。事務所、クリニックモール、店舗、集会所、駐車場等で構成する。

 「健康」「安心・安全」をテーマに、アフターコロナにおいて都心部に求められる持続可能な新しい働き方を実現し、SDGsへの貢献をはじめとする社会課題の解決を目指す。内科・皮膚科・歯科・耳鼻科・薬局等が集まるクリニックモールを整備。東急不動産ホールディングスグループで健康経営支援等を行なう(株)イーウェルがクリニックと連携し、入居企業の健康経営サポートを実施。物件内に開業予定のシェアオフィスに開設する「職域食堂」も、クリニックモールと連携。提供する食事はカロリー、栄養素等を見える化し、クリニックからのアドバイスに基づき健康状態に合わせてメニューを選択できるようにする。入居企業と連携して、食育の活動も行なう。なお、同食堂は地域の人も利用可能とする。

 屋上にはオフィスワーカー専用の屋上庭園を整備。仕事の合間のリフレッシュに活用できる健康家具を設置し、簡単なストレッチや運動も行なえる空間とする。また、オールジェンダートイレや礼拝堂を用意することで、オフィスワーカーの心の健康にも配慮。入居テナントのダイバーシティ経営も推進する。

 また、感染症と大規模災害に備えたBCP計画として、非接触の入館システムの整備やオフィス内部の換気量強化、120時間分の非常用電源・防災備蓄品の確保等を実施。災害時は帰宅困難者を受け入れる施設として開放する。

 竣工は、2022年7月の予定。

屋上庭園のイメージ

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