三菱地所(株)は2日、東京医科歯科大学湯島・駿河台キャンパス(東京都文京区)内に、医療現場・研究現場発イノベーションコミュニティ「TMDU Innovation Park」(TIP)を開設したと発表した。
同大学の研究・教育・医療現場に近接した環境下で、オープンイノベーションの実践に取り組む実証事業の一環で設置。両者が7月に締結した共同研究契約に基づき、共同で企画・運営し、アカデミアや多様な業種業界の企業・スタートアップ、行政によるコラボレーションを誘発し、医療・ヘルスケアイノベーションの実現を目指す。
JR「御茶ノ水」駅徒歩1分に位置。コワーキングスペースとなる会議室やイノベーションサロン、研究機器、ウエットラボ対応区画、オープンラボなどを備える。
企業・大学・医療機関がつながるイノベーションハブとして、「企業会員」「スタートアップ会員」「アカデミア会員」「メルマガ会員」の4つの会員種別を設定。会員は同大学との共同研究や医療研究コンサルティング、各種専門家の紹介等のビジネス・研究サービスを受けることができるほか、共通実験機器やコワーキングスペース等の利用が可能となる。会員のうち、同大学と共同研究に取り組む企業は、学内のウエットラボ対応区画(バイオセーフティレベル3まで対応可)が使用でき、医療現場のすぐ近くでの本格的な実験を可能とする。
同社は、これまで丸の内エリアで「オープンイノベーションフィールド」化を進めてきており、また、東京大学との連携を通じて「本郷エコシステム」の拡充にも努めてきた。今後、東京医科歯科大学とのTIPを通じて、メディカル・ヘルスケア領域の「御茶ノ水エコシステム」の形成にも注力していく考え。