ケネディクス(株)は31日、賃貸戸建住宅を投資対象とするファンドへの取り組みをスタートした。アセットマネジメント事業における新領域と位置付ける。
賃貸戸建住宅は1件当たりの投資規模が小さく、事業スケールが困難なことや物件管理が煩雑で流動性が低いなどを理由にファンドを組成するケースは見られなかった。しかし、コロナ禍でリモートワークの定着などを背景に注目が高まっていることなどから、日本における新たな賃貸住宅市場として確立させるべく、投資家や金融機関に対してアピール。市場拡大とファンドの安定的な運用を目指す。
保有物件の調達に関しては、初弾事業としてオープンハウスグループと(株)三栄建築設計から、新築戸建住宅91物件を取得。さらに、同日付で、両社および飯田グループホールディングス(株)の3社それぞれと賃貸戸建住宅市場の創出・拡大に向けて協調する基本協定書を締結し、近日中に飯田GHDから43戸を取得する予定。原則2~3階建ての木造住宅で、間取りは3LDK以上。
保有物件は「Kolet」とブランド付けして展開。SDGsへのアプローチとして、設置可能なすべての物件の屋根に太陽光パネル設置を計画。電力は自家消費すると共に、不足する電力については再生可能エネルギー由来の電力を購入し、実質100%再生可能エネルギーの電力を使用する賃貸住宅とする。
また、遠隔操作可能な電気錠やスマート宅配ボックスなど、IoT化した住宅設備やスマート家電を導入し、スマートホーム化していく。物件の管理については東急住宅リース(株)に委託し、オンラインによるリレーションやコミュニケーション、生活利便サービスなど、賃借人向けのサービスをワンストップで提供していく。