不動産ニュース / 仲介・管理

2021/10/22

仙台のレンタルスペースで無人管理システムを採用

IoTシステム「SMASSO」を稼働させるため、室内に設置する専用機器

 (株)仙台協立(仙台市青葉区、代表取締役:氏家正裕氏)は、同社が所有する「仙台協立第3ビル」(仙台市青葉区)の元スナックの居抜き空間をレンタルスペースとして活用。このほど、(株)スペースコネクト(東京都目黒区、代表取締役:福西佐允氏)が提供するIoTシステム「SMASSO」を活用して無人運用化した。

 同ビルは、仙台市地下鉄南北線「勾当台公園」駅徒歩3分に立地。地上3階地下1階建てで、1980年築。延床面積1,960平方メートル。同社ではスナックの退去後に主にパーティスペースとしてレンタルしていたが、騒音発生による近隣からの苦情、利用時間の無断超過、それに伴うスタッフの業務負担増などの問題を抱えていた。そこで、騒音や利用時間などの管理が無人で可能な同システムを採用した。

 同システムは専用機器の設置と一部電気工事のみで利用できる。機器の画面では、騒音(dB)・CO2濃度の数値、利用終了時間(現時点での残り時間)などの確認ができるほか、照明や換気扇のオン・オフ、ドアのカギの開閉などの操作がタップによりできる。画面に映し出されるQRコードを読み込むだけで、自身のスマホのブラウザ上で同様に操作できる(専用アプリは不要)。騒音やCO2濃度が一定レベルに達すると注意喚起の音声が流れ、CO2濃度が高まった場合は自動で換気扇が稼働する。管理者側であらかじめ、例えば照明を利用終了時間10分前に点滅、終了時にオフと設定することで、利用者に終了時間を意識させることができる。音声によるアナウンスや、ドアのカギの自動開閉設定も可能。

 また、部屋の空き状況のシステムと連動させ、画面上の「延長」をタップすれば、その場で延長の申し込み・決済ができる仕組みも採用。無断利用を防止する。

 仙台協立は同システムの採用により円滑なレンタルスペースの運営を実現している。同社が運営する他のレンタルスペース等においても同システムを活用していくほか、同社が管理するビルオーナーにも積極的に提案する予定。

 なお、今回のシステム利用を機にスペースコネクトに出資し、現在同システムと連携した予約受付システムも共同で開発している。同システムは、2021年11月にベータ版を完成させ、12月より両社で実証実験をスタートする予定。

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