不動産ニュース

2022/1/5

「2022年 年頭挨拶」(業界団体等)

 国土交通大臣および住宅・不動産業界団体トップが発表した年頭所感は、以下の通り。(順不同)

国土交通大臣 斉藤鉄夫氏
(一社)不動産協会理事長 菰田正信氏
(公社)全国宅地建物取引業協会連合会会長 坂本 久氏
(公社)全日本不動産協会理事長 秋山 始氏
(一社)不動産流通経営協会理事長 伊藤公二氏
(一社)全国住宅産業協会会長 馬場研治氏
(独)都市再生機構理事長 中島正弘氏
(独)住宅金融支援機構 毛利信二氏
(公財)日本賃貸住宅管理協会会長 塩見紀昭氏
(一社)全国賃貸不動産管理業協会会長 佐々木 正勝氏
(一社)賃貸不動産経営管理士協議会会長 坂本 久氏
(一社)住宅生産団体連合会会長 芳井敬一氏
(一社)プレハブ建築協会会長 堀内容介氏
(一社)日本ツーバイフォー建築協会会長 池田 明氏
(一社)日本木造住宅産業協会会長 市川 晃氏
(一社)日本ビルヂング協会連合会会長 木村惠司氏
(一社)不動産証券化協会会長 杉山博孝氏
(公社)日本不動産鑑定士協会連合会会長 吉村真行氏

■国土交通大臣 斉藤鉄夫氏

 昨年からの新型コロナウイルス感染拡大は、依然として我が国の社会経済や国民生活へ甚大な影響をもたらしております。引き続き感染防止対策を行いつつ、通常に近い社会経済活動と国民の皆様が安心して暮らせる日常を取り戻すため、政府一丸となって全力で取り組んでまいります。
 国民の皆様と丁寧に、そして誠実に対話し、小さな声ひとつひとつをよく聞き、真摯に受け止めるとともに、国土交通行政において、現場を持つ強み、技術力を活かして、施策の立案・実行に全力で取り組んでいく所存です。

 本年は、特に以下の3本の柱を中心として諸課題に取り組んでまいります。

(1)コロナ禍からの社会経済活動の確実な回復
(2)国民の安全・安心の確保
(3)未来を創る経済好循環と明るい希望の持てる社会の実現

(1)コロナ禍からの社会経済活動の確実な回復

 新型コロナウイルス感染症によりお亡くなりになられた方々に改めてお悔やみを申し上げますとともに、直接的、間接的に被害を受けられた全ての皆様に、心よりお見舞い申し上げます。また、コロナ禍の中、献身的に尊い使命と責任を果たしていただいている全てのエッセンシャルワーカーの皆様に、心から敬意と感謝を申し上げます。
 国土交通省としては、感染状況を常に見極めながら、コロナ禍により深刻な影響を受けている観光と公共交通の確実な復活を図るなど、必要な施策を講じてまいります。

(住宅投資の喚起に向けた取組)
 住宅投資は経済波及効果が大きいことから、住宅投資を喚起することにより、民需主導の成長軌道に戻し、日本経済全体を回復させていくことが重要です。
 そこで、令和4年度税制改正において、住宅ローン減税については、適用期限を4年間延長した上で、控除率を0.7%に、控除期間を13年として子育て世帯等中間層に対する支援を充実させるとともに、借入限度額の上乗せにより環境性能等の優れた住宅への誘導機能を強化しました。
 住宅投資を喚起する税制措置等を通じ、新型コロナウイルス感染症の影響により落ち込んだ経済の回復に向け、全力で取り組んでまいります。

(事業者の経済活動と経済回復の後押し)
 昨年は、緊急事態宣言等の影響により、経済活動が長期間制限される状況が続き、今なお事業者は厳しい経済状況に直面しており、オミクロン株など先行きも不透明なところがあります。
 そこで、令和4年度税制改正においては、土地に係る固定資産税について、商業地等において税額上昇分を半減する措置を講じ、税負担増の緩和を図ることとなりました。
 本特例措置により、事業者の経済活動と経済回復を後押しすることで、我が国経済の早期回復につなげてまいります。

(2)国民の安全・安心の確保

(令和3年7月及び8月の大雨をはじめとした災害からの復旧・復興)
 昨年は、7月及び8月の大雨をはじめとする自然災害により全国各地で甚大な被害が生じました。犠牲となられた方々に謹んで哀悼の意を表します。
 政府は、昨年7月、一連の災害からの復旧・復興のため、「令和3年7月1日からの大雨に係る支援策とりまとめ」を策定しました。国土交通省としても、廃棄物・土砂の撤去、住宅の再建、風評被害対策、公共土木施設等の応急復旧等、地域住民の交通手段の確保などの支援策を盛り込んだところです。
 住宅の再建については、公営住宅などの被災者の方々が利用可能な応急的な住まいを確保するとともに、被災者の方々に対する(独)住宅金融支援機構による低利融資等を通じ、住宅の再建を支援してまいります。
 国土交通省としては、被災地のニーズをより一層きめ細やかに把握しながら、被災者の方々の目線に立った一刻も早い復旧、生活と生業の再建に全力で取り組んでまいります。

(東日本大震災からの復興・創生)
 東日本大震災からの復興の加速は、政府の最優先課題の一つです。引き続き、現場の声にしっかりと耳を傾け、被災者の方々のお気持ちに寄り添いながら、震災からの復興、そして福島の復興・再生に取り組んでまいります。
 住宅再建・復興まちづくりでは、避難解除区域等内の復興及び再生を図るため、福島県内の復興再生拠点の整備を支援してまいります。このほか、東日本大震災からの復興の象徴としての国営追悼・祈念施設については、昨年3月に岩手県、宮城県で整備が完了するとともに、福島県では敷地造成等を実施しました。本年は中核的な施設の整備を進め、令和7年度の整備完了に向けて着実に取り組んでまいります。

(防災・減災、国土強靱化)
 激甚化・頻発化する豪雨災害、切迫化する大規模地震、いつ起こるか分からない火山災害から国民の命と暮らしを守ることは国の重大な責務と認識しております。国土交通省としては、「防災・減災、国土強靱化のための5か年加速化対策」(令和2年12月閣議決定)により、中長期的な視点に立った計画的な取組として、「激甚化する風水害や切迫する大規模地震等への対策」、「予防保全型インフラメンテナンスへの転換に向けた老朽化対策」、「国土強靱化に関する施策をより効率的に進めるためのデジタル化等の推進」について、重点的かつ集中的に実施してまいります。この5か年加速化対策や、国土交通省としてとりまとめた「総力戦で挑む防災・減災プロジェクト」を含め、今後も、ハード・ソフトの施策を総動員することで、防災・減災、国土強靱化の取組をしっかりと進めてまいります。

(3)未来を創る経済好循環と明るい希望の持てる社会の実現

 我が国は、少子高齢化や人口減少により、経済の停滞や生活利便性の低下が起こりかねない厳しい状況に直面しておりますが、そうした中にあっても、国民の皆様の将来への不安を解消し、未来への希望が持てる社会や経済の実現に向け、しっかりと取り組んでまいります。

(戦略的・計画的な社会資本整備)
 社会資本整備については、コロナ禍からの社会経済活動の確実な回復と経済の好循環を実現するため、ストック効果の高い事業を戦略的・計画的に進めることが必要です。
 グローバル化が進展する世界で競争力を保つため、昨年は優良な民間都市開発プロジェクトの認定を11件行うなど、都市の国際競争力強化に取り組んでいます。引き続き、重要インフラや都市基盤の整備への重点的かつ集中的な支援を行うとともに、大臣認定制度を通じた金融・税制支援により、民間投資の喚起を通じた都市開発事業を推進し、都市の国際競争力強化に取り組んでまいります。

(国土交通分野におけるデジタルトランスフォーメーションの推進)
 社会全体のデジタル化は喫緊の課題であり、政府として、デジタル庁の創設やデジタル田園都市国家構想といった政策が進められているところ、国土交通省においても必要な取組を、より一層加速させる必要があります。このため、国土交通行政のDX(デジタルトランスフォーメーション)を推進するため、全省的な推進組織として、昨年12月に「国土交通省DX推進本部」を設置しました。今後、DXを推進する羅針盤となる、長期的な視点にたったビジョンを策定し、所管分野における業務、ビジネスモデルや国土交通省の文化・風土の変革、行政庁としての生産性向上に取り組んでまいります。
 デジタル技術を活用して地域の課題解決、新たな価値の創出を図る「スマートシティ」に関して、関係府省との連携の下、昨年は新たに10地区をモデル事業として選定する等実装を推進しました。加えてそのデジタル・インフラである3D都市モデルを全国約60都市で整備し、様々なユースケース開発の実証実験にも取り組んでまいりました。令和4年も引き続きスマートシティの実装化を推進するとともに、3D都市モデルのユースケース開発の拡充や3D都市モデルの整備促進に向け、地方公共団体による整備・活用を国として支援し、整備・活用・オープンデータ化を一層促進してまいります。
 不動産分野は、市場の透明性確保や業務効率化、他業種との連携による新たなビジネスの創出など、DXの効果が期待される分野であり、書面規制の見直しによる不動産取引のオンライン化や取引でのデジタル技術活用、不動産関連情報の連携・蓄積・活用の推進に向けた不動産IDのルール整備の検討など、DXを推進する環境整備に取り組んでまいります。
 さらに、国土交通省では、自らが多く保有するデータと民間等のデータを連携し、フィジカル空間の事象をサイバー空間に再現するデジタルツインを通じた業務の効率化やスマートシティなどの施策の高度化、産学官連携によるイノベーション創出を目指し、各種データの横断的活用に資するデータ連携基盤の整備を進めております。令和2年に公開した「国土交通データプラットフォーム」上では各種データを拡充しており、BIM/CIMデータや3次元点群データの表示・検索・ダウンロードが可能になったほか、3D地形図での表示が可能になるとともに、3D都市モデル(PLATEAU)などとのデータ連携を拡充しました。引き続き、省内各分野のデータとの連携を進めるとともに、官民から様々な提案を募り、利活用方策を具体化して発信を行うことにより、プラットフォームを活用した価値の創造を図ってまいります。

(2050年カーボンニュートラルに向けた取組等のグリーン社会の実現)
 近年、気候変動の影響により、自然災害が激甚化・頻発化するなど、地球温暖化対策は喫緊の課題となっております。2050年カーボンニュートラル、2030年度の46%削減目標の実現に向け、政府一丸となって取り組む必要があります。地域のくらしや経済を支える幅広い分野を所管する国土交通省としても、民生・運輸部門の脱炭素化等に貢献してまいります。
 脱炭素社会の実現に向けては、住宅・建築物の省エネ対策等を強化することとしています。省エネルギー基準の適合義務化や木材利用促進に向け、建築物分野の脱炭素化に資する法案の次期国会提出を目指すとともに、優良な都市木造建築物等の整備や中小工務店等による木造のZEH等への支援を促進してまいります。また、都市のコンパクト・プラス・ネットワークの推進等とあわせて、街区単位での面的な取組など脱炭素に資するまちづくりを推進してまいります。

(安心して暮らせる住まいの確保)
 誰もが安心して暮らせる住まいの確保に向け、セーフティネット登録住宅の入居者負担軽減に対する支援や、見守り等の活動に取り組む居住支援法人等への支援など、地方公共団体等と連携して住宅セーフティネット機能の強化等に取り組むとともに、安心して子育てできる環境整備に向けては、子育て世帯の住宅取得・リフォーム支援にも取り組んでまいります。
 良質な住宅が次の世代に承継されていく住宅循環システムの構築に向け、昨年5月に公布された改正長期優良住宅法等に基づき、長期優良住宅の普及促進等による住宅の質の向上や、安心R住宅、住宅瑕疵担保責任保険、インスペクション等の普及促進により、既存住宅流通市場の活性化に取り組んでまいります。
 空き家対策については、空家等対策の推進に関する特別措置法に基づき、個々の地方公共団体が行う指導・助言、行政代執行等の措置や、空き家の除却・利活用等に対する支援などに積極的に取り組んでいるところです。さらに、空き家等の流通・マッチングや再生を図るため、「全国版空き家・空き地バンク」の活用を促進し、空き家の利活用・流通促進に取り組んでまいります。
 令和2年のマンション管理適正化法及びマンション建替円滑化法の改正を受け、高経年マンションの増加に対応した「マンションの管理計画の認定制度」と「敷地分割制度」が4月1日から施行されます。引き続き、自治体と連携して、新たな制度の周知や管理計画の認定の手続きが円滑に行われるような準備を進めることによって、マンションの管理・建替えに関する新たな取組を強力に進めてまいります。
 賃貸住宅の管理業務等の適正化に関する法律が、昨年6月に完全施行され、賃貸住宅管理業について、200戸以上管理する業者の登録、登録業者への業務管理者の設置や重要事項説明の義務化などが措置されました。昨年12月には、登録業者は3000者を超え、申請の約4分の3が電子申請となっております。今後、電子申請等の利便性向上を図りながら、早期の登録申請を呼びかけてまいります。

(豊かな田園都市国家の形成に向けた国土づくり) 
 激甚化・頻発化する大規模災害、新型コロナウイルスの感染拡大など、国土を巡る状況に大きな変化が生じていることから、政府のデジタル田園都市国家構想も踏まえ、デジタルを前提とした国土の再構築を進める新たな国土形成計画を策定してまいります。現在、国土審議会計画部会において検討を進めており、本年初夏を目途に中間とりまとめを公表します。
 新型コロナ禍を契機として、二地域居住等への関心が高まっており、昨年3月には関係省庁や地方公共団体等と連携して全国二地域居住等促進協議会を設立し、支援施策や先進的取組の情報発信等に取り組んできたところであり、引き続き二地域居住等を推進してまいります。あわせて、ポストコロナに向けた民需主導の好循環の実現のため、新しい働き方・住まい方に対応したテレワーク拠点等を整備し、職住が近接・一体となった柔軟な働き方等に対応したまちづくりを推進してまいります。
 生活サービス機能と居住を拠点に誘導し、公共交通で結ぶコンパクト・プラス・ネットワークについては、昨年7月末までに立地適正化計画の作成に取り組む市町村が594都市、作成・公表した市町村が398都市、立地適正化計画と地域公共交通計画を併せて作成した市町村が281都市と着実に増加しております。今後、更なる裾野の拡大を図るとともに、引き続き、省庁横断的な枠組を通じて支援施策の充実、モデル都市の形成・横展開、取組成果の見える化を進め、市町村の取組を支援してまいります。
 このほか、変化・多様化する人々のニーズに対応するため、まちの資源を最大限に利活用し、エリア価値を向上させることにより、ゆとりとにぎわいあるウォーカブルなまちづくりに取り組んでまいります。昨年までに50を超える自治体が、法律に基づく区域を設定し、居心地が良く歩きたくなるまちなかづくりに取り組んでいます。令和4年度においても引き続き、法律・予算・税制等のパッケージによる支援を行い、本取組を推進してまいります。加えて、賑わいをはじめ、道路に求められる多様なニーズに対応するため、賑わいのある道路を構築するための道路の指定制度である、ほこみち(歩行者利便増進道路)制度を活用するとともに、地域内の各道路での役割分担や時間帯に応じた柔軟な道路の使いわけによって、地域の魅力向上、活性化を推進します。
 所有者不明土地は、今後も更なる増加が見込まれ、公共事業の実施や民間の土地取引に大きな支障を及ぼすほか、管理が行き届かないことにより周辺地域に悪影響を及ぼす恐れがあることから、その対策は喫緊の課題となっております。こうした中、令和元年に全面施行した「所有者不明土地の利用の円滑化等に関する特別措置法」について改正法案の提出を目指しております。具体的には、所有者不明土地を広場や公民館等の公益性の高い施設として活用可能とする制度の拡充や、所有者不明土地が周辺地域に及ぼしている悪影響を解消する仕組みの創設、また、所有者不明土地などの有効利用に民間の立場から取り組む法人の指定制度の創設などを検討しております。引き続き関係省庁との連携を強化しながら、こうした制度的な対応をはじめ、所有者不明土地の利用の円滑化と管理の適正化に向けた取組を着実に進めてまいります。

■(一社)不動産協会理事長 菰田正信氏

 昨年も新型コロナウイルス感染症の大きな影響を受けたが、今年は感染防止策を徹底しながら経済活動を着実に回復させ、アフターコロナに向け新たなステップを踏み出す年にしたい。

 国をあげてカーボンニュートラルが推進される中、まちづくりを通じて脱炭素の取り組みをしっかり行っていくことが求められる。
 環境政策では、「省エネ性能が高く、脱炭素に繋がる新規良質ストック」であるZEB・ZEH等の供給、「省エネ性能の劣る数多くの既存ストック」への対策、「再生可能エネルギーの主力電源化」への対応等を通じて、貢献度のさらなる向上 を目指していく。
 都市政策では、国際競争力強化等に加え、働き方や暮らし方が多様化し都市構造の変化が進展する中、新たなまちづくりに向け、オフィスにおける新たな働き方への対応や、「面」としての都市の脱炭素加速等に取り組むことが必要だ。
 住宅政策 では、ライフスタイルの変化、ニーズ の多様化の 進展、 「安心・安全」の確保への一層の対応と合わせ、建替え等による老朽化した住宅の再生をはじめとする「良質な住宅ストックの好循環」を見据えた取り組 みが必要だ。
 国民の暮らしを豊かにするまちづくりや住環境の整備を通じ、我が国の経済・社会の発展に向けて、貢献していきたい。

■(公社)全国宅地建物取引業協会連合会会長 坂本 久氏

【「ハトマークグループ・ビジョン2025」に基づき会員目線のデジタル化を推進】

 令和4年の年頭にあたり、一言ご挨拶申し上げます。
 昨年は年初より緊急事態宣言、まん延防止等重点措置が断続的に発出され10月に漸く解除されましたが、年末より再びオミクロン株の脅威にさらされております。
 このような中、我が国のGDPは年率換算でマイナスとなり、諸外国でプラスに転じているのに比べ遅れが目立っております。加えて昨今の原油高や円安が日本経済にどのような影響を及ぼすか不透明な状況です。
 昨年末の税制改正では商業地の固定資産税の税額上昇分半減2.5%、ローン減税では環境性能別制度導入・既存住宅の築年数要件緩和などが実現され、不動産・住宅産業に対し一定の配慮がなされたことは評価に値するものと自負しております。
 また、補正予算にて「こども未来住宅支援事業」が策定され、子育て世代の住宅費負担支援強化や住宅分野の脱炭素化について政策誘導がなされ、岸田政権の掲げる中間層への手厚い分配政策が実現されました。
 本会では昨年、新たな中期5カ年計画「ハトマークグループビジョン2025」を策定し、「会員が住生活サポーターとして選ばれるための各種施策の実現」を掲げ、各種戦略テーマの設定・課題に基づく事業を抽出し、ロードマップを示しました。令和4年は実質的なスタートの年であります。
 これらに基づき、5月の改正宅建業法施行による非対面取引に備えた電子契約システムの導入、BtoB機能を充実した新流通システムの稼働、Web法定講習システムの整備など引き続き会員目線での業務のデジタル化を推進して参ります。
 特に会員の取引業務をサポートする業務支援サイト「ハトサポ」は既に約8万社の皆様が登録されており、今後ともより一層コンテンツの充実を図っていく所存です。
 また、4月の成人年齢引き下げに併せ若年層向けに取引啓発を行うとともにハトマークの更なるブランディングを図るため、ハトマーク・宅建協会を対外的にPRするルール作りにも着手します。
 終わりに皆様のご健勝並びに「衣食住」の一翼を担う政策産業である不動産業の更なる発展を祈念し、新年の挨拶とさせていただきます。

■(公社)全日本不動産協会理事長 秋山 始氏

謹んで新春のお慶びを申し上げます。
本会は会員の皆様、また各界の皆様の多大なるご支援によりまして創立70周年の大きな節目を迎えることができました。これまでの永きにわたるご高配に衷心より感謝を申し上げますとともに、今後とも幾久しく御厚誼を賜りますよう謹んでお願い申し上げます。

 さて、昨年は、年明け間もなく米国にてジョー・バイデン大統領が、そして我が国でも9月末に第100代の内閣総理大臣として岸田文雄首相が就任し、奇しくも日米両国においてコロナ禍の混迷を力強く打ち破ることを期待された新たなリーダーが誕生することとなりました。そうした中、本会でも6月に実に2年ぶりに代議員を議場に招集する形で定時総会が開催され、役員の任期満了に伴う改選と新理事による互選の結果、私がこの歴史ある組織の長を拝命した次第です。
 近年、本会は毎年2千社を超える新会員をお迎えしており、先月には年度目標としていた正会員3万4,000社に早々と到達するなど、破竹の勢いをもって組織が拡大しております。この力強い動きを留めることなく前進させるため、この度、次年度の理事長方針において「令和8年度に向けて正会員数4万社を達成する」という壮大な目標を掲げました。
 我が全日本不動産協会は、長く地域に根差して、そのまちを愛し、そこに住まう人と触れ合い、人々の営みに思いを致す、そのような会員によって構成されているところが特徴であり、また最大の強みでもあります。この全国3万4,000有余の会員1社1社の声に耳を傾け、その思いを大きな力として国や自治体に届けていくことが私に課せられた枢要な使命と心得ております。数は力、本年も弛まず組織の発展に克己の思いで取り組む所存です。

 ときに、此節の国の動きに目を向けますと、昨年9月にはデジタル社会形成のための司令塔となる行政機関として、その名も「デジタル庁」が発足しました。さらに、岸田政権による肝煎りの政策として「デジタル田園都市国家構想」が標榜され、地方創生と軌を一にして、地域間、世代間の隔たりのないデジタル化を推進する試みが行われています。このように、世界の潮流にたがわず我が国でもDX(デジタルトランスフォーメーション)の動きが加速しているところ、本会におきましても目下、次のような取組みに傾注しております。

・会員のビジネス遂行における必携ツールとするためラビーネットのさらなる改良を進める

・会員や新規入会者の利便性をより向上させるため、協会に対する各種の届出・申請をインターネット経由で行える「電子申請システム」を構築する

・総本部、地方本部等各拠点間における情報伝達媒体を紙から電子データに置き換えることでペーパーレス環境を推進し、「物」ではなく「情報」自体が瞬時に動く“インフォメーションファースト”のワークスペースを完成させる

・eラーニング研修システムのコンテンツを益々充実させて時宜に即した豊富な研修メニューを提供する

・コロナ禍で俄かに進んだオンライン会議について、アフターコロナにおいても多様な選択肢の一つとして、また協会と会員を直接的に結ぶチャネルの一つとして、さらに発展させながら活用する

 このように会員企業に属する全ての皆様にとって仕事を行う上で必須の情報やツールをタイムリーにお届けするとともに、また協会としても、これまで以上に会員皆様からのアプローチを迅速かつ適確に受け留める体制を築いて参る所存です。

 冒頭に申し上げましたとおり、本会は昭和27年の設立以来、おかげさまで70周年を迎えることができました。これまで会の存立発展に尽力して来られた先達各位にあらためて崇敬の念をもって謝意を申し上げるとともに、これからも全国の会員皆様とともに、その名のとおり“ALL JAPAN”の組織として、国民一人ひとりの豊かな住生活実現のため積極的な貢献を果たして参ります。
 結びとなりましたが、皆様にとりまして、本年が実り多き素晴らしい一年となりますこと、そして皆様のご健勝と益々のご発展を祈念し、晴れやかな新年の寿ぎとしてご挨拶を申し上げます。

■(一社)不動産流通経営協会理事長 伊藤公二氏

 2022年の年頭にあたり、謹んで新年のご挨拶を申し上げます。

 わが国経済は、新型コロナウイルスの世界的な感染拡大による厳しい状況が緩和されつつあります。ワクチンの普及や経済対策等の政策効果、海外経済の改善等も相まって、感染症の影響が和らぎ社会経済活動が徐々に正常化に向かう中、持ち直しが期待されます。一方で新たな変異株の流行の拡大等コロナ対応の長期化が内外経済を下振れさせるリスクにも十分注意を払う必要があります。

 既存住宅流通市場は、コロナ禍においても、住宅仲介の取引がコロナ禍前の水準に回復し、昨年1年間を通じて順調に推移しました。在宅時間が増加し、住まいについて考える機会が増えたことなどによって購入ニーズが高まっております。この点、現下のWithコロナのみならず、Afterコロナにおいても、住宅の住替え等に関する潜在的な需要は底堅いと認識しており、Afterコロナを見据えたあるべき既存住宅流通市場の実現が当面の課題となります。

 当協会では、『FRK提言2020』に掲げた目指すべき既存住宅流通市場の実現に向けた具体的方策について検討を開始しました。本年は、その成果として、既存マンションに着目した流通支援策や建物品質評価制度の再編など、「安心安全に取引できる市場」の実現の観点からの提案を纏めていくことが重点課題の一つと考えております。また、コロナ禍を契機に、新しい働き方や生活様式が定着していくことが見込まれる中、人々の住宅に対するニーズは益々多様化していくことが想定され、複数拠点生活ニーズの充足支援策の提案など「厚みのある市場」の形成にも引き続き取り組んでまいります。

 当協会は、本年も、会員相互の結束のもと、内需の牽引役である不動産市場において、既存住宅流通活性化と不動産流通業界のさらなる発展に向けて邁進してまいる所存です。

■(一社)全国住宅産業協会会長 馬場研治氏

 新年を迎え、謹んでご挨拶を申し上げます。
 全世界に拡散した新型コロナウイルス感染症の発生から2年が経ち、国内での感染者数は昨年秋から減少しましたが、安心して社会経済活動を送れるまでには、もうしばらく時間がかかりそうです。感染拡大防止と行動制限やそれに伴う経済活動の制限の緩和を両立させながら、一日も早く日常生活を取り戻し、経済が回復することを心から願っております。
 経済状況を見ると、感染症による厳しい状況が徐々に緩和されつつあるものの、先行き不透明感から消費を控える傾向があり、景気の回復を実感するまでには至っておりません。また、住宅・不動産市場においてはウッドショック、鋼材値上げなどによる建築コストの更なる高騰、事業用地の取得難もあり、新築住宅の価格は長期にわたり高止まりしており、若年層を中心とした一次取得者層の購入能力から乖離した価格となっております。
 昨年12月に発表された令和4年度税制改正大綱では、住宅ローン減税・住宅取得資金に係る贈与税非課税措置が、会計検査院に指摘された逆ざや問題やカーボンニュートラル実現に対応するための見直しを行ったうえで継続されました。併せて新築住宅に係る固定資産税の減額措置、土地の固定資産税等に係る負担軽減措置、認定住宅に係る特例措置の延長などが実現しました。これらの措置は、若年中間層を中心とした住宅取得者の負担軽減を通じて、住宅・不動産市場の活性化に寄与するものであり、国会議員、国土交通省など関係された方々に感謝申し上げます。
 とりわけ住宅ローン減税における床面積要件の40平方メートル以上への緩和は都心居住の利便性や職住近接などを求める子育て世代などのニーズがあり、当協会として関係国会議員等に強力に要望活動を展開いたしました。昨年見直しが行われた住生活基本計画でも「住宅の年収倍率の上昇等を踏まえ、時間に追われる若年世帯・子育て世帯の都心居住ニーズもかなえる住宅取得の推進」、「駅近等の利便性重視の共働き・子育て世帯等に配慮し、利便性や規模等を総合的にとらえて住宅取得を促進。子供の人数、生活状況等に応じた柔軟な住み替えの推進」と記されているように、世帯構成の変化や住まい方の多様化に対応した良質な小規模住宅を供給し、子育て世代の需要に応えることが求められております。
 2050年のカーボンニュートラルの実現は、世界的な課題であり、政府は2030年度に二酸化炭素排出量を13年度比で46%削減する目標を決定しました。住宅の分野では、2030年までに新築住宅・建築物について全体で見てZEH・ZEBの水準にする等の目標が示されました。これを受けて、省エネ基準適合義務の住宅への拡大、分譲マンションの住宅トップランナー制度への追加、住宅・建築物の販売・賃貸の広告等における省エネ性能に関する表示制度の導入などを内容とする建築物省エネ法の改正が予定されております。さらに、住宅性能表示制度、長期優良住宅認定制度の見直しなど、今後、住宅の省エネルギーに関する措置が加速的に進められることになります。住宅省エネには多くの手間と費用を要し、事業者にとっても購買者にとっても大きな負担となりますが、カーボンニュートラルの実現のためには避けて通ることはできません。我々事業者としても工夫をしながらこの課題に適切に対応していく必要があります。
 所有者不明土地については、諸問題の解決に向けて土地基本法、不動産登記法、民法などの法整備が進んでおりますが、建物についても所有者が不明となっている物件が増加しつつあります。今後、所有者の高齢化や建物の老朽化が進めば、所有者不明建物の問題が顕在化してくると思われます。特に共同住宅では、大規模修繕の費用調達や建替え決議などに支障をきたすことになりますので、所有者不明建物についても早めに対策を講じる必要があると思います。
 その他、住宅・不動産業界は多くの課題に直面しておりますが、本年も引き続き全国1,700社を超える会員の英知と熱意を結集し、国民の豊かな住生活の実現と住宅・不動産業の発展を通じ日本経済の発展に寄与してまいりますので、倍旧のご支援とご協力をお願い申し上げます。
 最後になりましたが、会員並びに関係の皆様方のますますのご発展とご健勝を祈念申し上げまして、新年のご挨拶とさせていただきます。

■(独)都市再生機構理事長 中島正弘氏

 令和4年の新春を迎え、謹んで新年の御挨拶を申し上げます。

 本年から第4期中期計画も4年目に入ります。第4期中期計画には、社会構造上の大きな課題や変化に対し、国の政策実施機関として求められる役割が数多く盛り込まれております。現行の計画を着実に達成していくための中間地点ということだけでなく、ポストコロナやDX(デジタル・トランスフォーメーション)、脱炭素社会の実現など、社会の変化のスピードが益々速くなっていることを踏まえれば、次の展開、少し先を見据えた事業展開を意識することが大事だと考えています。
 昨年、コロナ禍を乗り越えた先の社会における「これからの集合住宅の住まい」の在り方の探究を目的に、「URまちの暮らしコンペティション」を実施しました。団地として初めて国の登録有形文化財となった赤羽台団地のスターハウスを舞台に、「これからの暮らし方」について新しいアイデアや提案を募ったところ、海外からの11作品を含め合計で306作品の応募があり、多くの意欲的な提案をいただきました。
 また、令和3年3月に閣議決定された住生活基本計画(全国計画)が、5年ぶりに見直され、住宅団地における自動運転、MaaSの実施等、住環境におけるDXの推進が基本的な施策として新たに掲げられました。当機構については、賃貸住宅の建替え等におけるBIMの導入の試行等を通じた生産性向上に向けたDXの推進や、UR賃貸住宅において、IoT等を活用し、住宅設備・家電との連携等により、居住環境を最適化する新たなサービスの実施に向けた検証を行うことが位置付けられており、現在検討を進めております。
 今後ともまちづくりや住まいづくりを通じて社会課題の解決に貢献し、持続可能な社会の実現に向けて役割を果たしてまいります。

 都市再生事業につきましては、八重洲エリアにてバスターミナルの整備・運営を支援しており、令和2年12月に運営事業者が決定したところです。今年には、八重洲二丁目北地区で当機構が保有するバスターミナルが一部開業する予定となっております。また、防災公園街区整備事業では、昨年、安満遺跡公園(大阪府高槻市)や鶴見花月園公園(神奈川 県横浜市)が完成・開園いたしました。地方都市の再生に向けては、国や地方公共団体、民間事業者の方々との連携を進め、当機構のノウハウや人材、ネットワークを活用してまいります。安全・安心なまちづくりを推進するため、密集市街地の整備改善や事前防災まちづくりについても積極的に推進してまいります。
 賃貸住宅事業につきましては、人々の交流を育む環境づくりを通じた豊かなコミュニティのある地域(ミクストコミュニティ)の実現を目指しております。その一環として、団地を含めた地域の医療・福祉施設等を充実させる地域医療福祉拠点化につきましては、昨年度、第1期「まち・ひと・しごと創生総合戦略」で定められた「令和2年までに100団地形成」を達成いたしました。
 主に管理開始から40年を超える団地については、地域及び団地の特性に応じた再生を進め、地域の魅力や価値を高め、持続可能で活力あるまちづくりを推進してまいります。
 コロナ禍では、「住まい」というライフラインを守る役割をしっかり果たすとともに、テレワークの普及に対応したリノベーション住宅の供給やUR賃貸住宅の強みである屋外空間を活用した産直野菜の移動販売会の実施、親子で楽しめるあそび場の提供等、新しい生活様式に適した住まい方を提案することにも力を入れております。
 引き続き民間事業者・地方公共団体等の方々との関係構築を図りながら、お住まいの方の満足度向上と社会的課題の解決に努めて参ります。

 震災復興支援事業につきましては、昨年、東日本大震災の発災から10年の歳月が経過しました。
 津波被災地域では、被災地方公共団体から委託を受けて実施した復興市街地整備事業(22地区、1,314ha)が、今年度末までに全ての地区で事業完了となります。整備完了後も被災地の賑わい再生や土地の利活用促進に向け、復興庁とも連携しながら支援を進めてまいります。
 福島県の原子力災害被災地域では、帰宅困難区域のために未だ全町民が避難している双葉町において、町から受託して双葉駅西側の復興拠点の整備を進めてまいりました。今秋、公営住宅への入居が開始される等、住民の帰還がいよいよ始まります。引き続き、大熊町、双葉町、浪江町から受託している復興拠点整備事業(4地区132ha)とともに、地域再生に向けた支援をハード・ソフト一体で実施してまいります。東日本大震災からの復興支援につきましては、「第2期復興・創生期間」においても、引き続き当機構の最優先業務として推進してまいります。

 災害対応支援業務につきましては、令和3年7月1日からの大雨、令和3年8月の大雨の際に、内閣府との連携協定に基づく住家の被害認定業務に係る災害対応支援を行いました。また、防災のための集団移転促進事業に係る国の財政上の特別措置に関する法律が昨年5月に改正、7月に施行され、当機構が地方公共団体からの委託に基づき防災集団移転促進事業を全国で実施することが可能となりました。令和元年東日本台風災害の影響を受けた長野県佐久地域におきましては、令和2年4月より長野県と共に「災害復旧工事マネジメント業務」を実施してきましたが、県及び11市町村における工事等の調整や課題解決を図ってきた結果、昨年9月末には概ね災害復旧工事が完了し、当マネジメント業務の役割を終えることになりました。当業務で得られた貴重な知見を融合し、災害復旧等の建設 マネジメント技術の発展と今後の支援に繋げる予定です。

 海外展開支援業務につきましては、オンラインを活用して相手国・海外公的機関及び民間企業等との協議を進めております。
 オーストラリアでは、昨年4月に当機構として初となる海外事務所をシドニーに設置しました。当事務所を拠点にMOUを交換している州政府との協働体制を強化しつつ、現地 の日本政府機関や日本企業との連携を深め、現地での日本企業の都市開発プロジェクト参入を推進しております。

 技術連携につきましては、UR賃貸住宅におけるスマート技術の活用に向けた検討として、令和元年12月から開始したNTTドコモとの共同研究の一環で、昨年10月、横浜市金沢シーサイドタウン並木一丁目第二団地で、「自動運転・遠隔操作ロボットを活用した配送 実証実験」を実施しました。自動配送ロボットが団地内で日用品を配達し、UR賃貸住宅 にお住まいの方のロボットに対するニーズや期待を検証しました。

 これらの当機構の業務につきましては、関係各位の皆様からの格別のご理解・ご協力が不可欠です。改めまして日頃からのご厚情に深く感謝を申し上げますとともに、本年の皆 様方の益々のご発展とご健勝を祈念いたしまして、年頭のご挨拶とさせていただきます。

■(独)住宅金融支援機構理事長 毛利信二氏

【住まいのしあわせを、ともにつくる。】

 謹んで年頭のご挨拶を申し上げます。
 平素、金融機関、住宅事業者、地方公共団体等の関係者の皆さまには当機構業務にご理解、ご協力いただいておりますことに厚く御礼申し上げます。おかげさまで、全期間固定金利の住宅ローン【フラット35】はご利用累計約128万戸に達しております。

 当機構は4月に創立16年目を迎えます。その間、国の「住生活基本計画」等の重要な政策実施機関として、住宅金融市場における安定的な資金供給の支援を通じて、我が国の住生活の向上に貢献してまいりました。
 世界は、未だコロナ災禍の終息も見通せず、我が国もまた経済社会情勢の大きな変動の波にさらされています。当機構が引き続き皆さまに愛され、役立つ存在であり続けるよう、「住まいのしあわせを、ともにつくる。」これを当機構のアイデンティティのシンボルとして掲げることと致しました。
 さて、年頭にあたり、当機構の今年の重点業務について申し上げます。
 【フラット35】につきましては、今後とも地域の政策課題解決や既存住宅の流通促進、質の高い住宅ストックの形成等に貢献できるよう、サービス内容の一層の向上に努めてまいります。
 高齢社会における住まいづくりを支援するため、リバースモーゲージ型住宅ローン【リ・バース60】の提供支援を引き続き行います。
 マンションストックの適切な維持管理を支援するため、マンションすまい・る債や低利資金を提供するとともに、管理組合の皆さまがWEB上で平均的な大規模修繕工事費用等を簡単に計算できるツールの提供など、マンションの価値向上に資する取組を強化してまいります。

 近年の度重なる大規模な自然災害からの復興への支援には、地方公共団体との連携を深め、ご高齢の方も沢山いらっしゃることを踏まえて、災害復興住宅融資等を丁寧に提供してまいります。また、コロナ災禍により返済にお困りのお客さまに対しても、引き続き返済条件の変更等の丁寧な対応をしてまいります。
 一陽来復、本年が皆さまにとりまして幸多い年とならんことを心より祈念致します。

■(公財)日本賃貸住宅管理協会会長 塩見紀昭氏

 謹んで新年のご挨拶を申し上げます。
 昨年、「賃貸住宅の管理業務等の適正化に関する法律(以下、管理業法)」が全面施行され、賃貸住宅管理業者登録制度の登録事業者には法令遵守が求められることになりました。これにより、賃貸住宅管理業の社会的な地位が一層高まると共に、賃貸住宅管理業者の果たすべき役割と責任も増していきます。
 本年、当協会は昨年に引き続き、管理業法への対応と登録の促進を重要課題と位置付けています。最新情報の発信、実務対応策の周知、実務書式の公開等、事業者が新しい登録制度へスムーズに移行できるよう、バックアップします。
 また、管理業法施行で建物の維持管理が管理業務として定義された事により、建物管理は重要な業務として取組む必要性が増していることから、建物管理の専門性を高める人材育成についても取り組みを行う予定です。従来、建物管理は専門性が高く一般的な管理業務としては認識が低かったことからも、最低限の知識を取得するための研修を実施し、広く周知する事で賃貸住宅管理業者の底上げを図ります。
 コロナ禍によって活動が制限を受ける中、リモートを活用したセミナー等を積極的に開催し、少人数・遠隔地の事業者も参加できる協会運営を実現します。
 最後になりますが、皆様の益々のご繁栄とご健勝をお祈り申し上げて、新年のご挨拶とさせていただきます。

■(一社)全国賃貸不動産管理業協会会長 佐々木 正勝氏

【『「住まう」に、寄りそう。』を目指して】

 謹んで新年のご挨拶を申し上げます。
 昨年、全宅管理は設立10周年を迎えることが叶いました。記念事業等を無事に執り行うことができましたことに、衷心より感謝申し上げます。6 月15日に「賃貸住宅の管理業務等の適正化に関する法律」が完全施行され、賃貸住宅管理業登録制度がスタートしました。本会では、同日に制度解説のためのオンラインセミナーを開催した他、ホームページに法律の特設ページを開設し情報提供すると共に、登録後に必要となる業者票及び従業者証明書のテンプレートを会員限定で提供、さらに概要をまとめたリーフレットや研修動画を提供いたしました。

 また、国土交通省の「不動産取引に係る心理的瑕疵に関する検討会」に私自身が委員として出席し意見具申を行い、10月8日には「宅地建物取引業者による人の死の告知に関するガイドライン」が公表されました。取引対象の不動産で生じた人の死について、適切な調査や告知に係る判断基準が確立したことにより、円滑な不動産の流通、安心できる取引が促進されるはずです。
 会員数が6,400社を超えた中、昨年は石川県・和歌山県支部設置の承認がなさ れ、全国28支部体制となります。今後も本会スローガン『「住まう」に、寄りそう。』の下、更なる賃貸不動産管理業の適正化に向け、関係団体と連携のうえ、 邁進してまいります。
 最後に、一日も早い新型コロナウイルス感染症の終息と、皆様方のますますの ご繁栄とご健勝をお祈り申し上げて、新年のご挨拶とさせていただきます。

■(一社)賃貸不動産経営管理士協議会会長 坂本 久氏

謹んで新年のご挨拶を申し上げます。
 昨年は6月に「賃貸住宅の管理業務等の適正化に関する法律」が全面施行され、悲願であった、「賃貸不動産経営管理士の国家資格化」が実現した年となりました。
 当協議会は、同年6月に試験・講習事業の実施機関として、国土交通大臣の指定を受けました。既存の有資格者は、移行講習を修了し、既に5万2,000人以上が国家資格へ移行しました。宅建士向けの指定講習と合わせて6万人以上が登録業者の設置義務である業務管理者の要件を満たしました。また11月には、国家資格後初となる試験を実施し、受験者数は過去最多の3万2,461名、受験率は91.3%となりました。
 当協議会は本年も、厳格かつ公正な試験・講習の実施と共に、国家資格運営団体として、一層の体制強化を図り、業界の適正化に努めて参ります。

■(一社)住宅生産団体連合会会長 芳井敬一氏

 令和4年の新春を迎え、謹んでお慶び申し上げます。
 新型コロナ感染症の発生から2年が経過しようとしており、ワクチン接種の強力な推進等により緊急事態宣言も解除され、新しい年を迎えることができたことに、感謝したいと思います。
 新たな感染の脅威は残るものの、社会経済活動も徐々に動き始めており、岸田内閣が掲げる「成長と分配の好循環」の実現、「新しい資本主義」にむけた政策により、我が国の経済が再生し持続的に成長してゆくスタートの年となることを祈念いたします。
 昨年住宅産業界は、コロナ禍による様々な影響や、ウッドショック、資材高騰、機器不足、ローン減税やグリーン住宅ポイントなどの措置も期限切れを迎え、厳しい環境が続きました。
 令和4年度税制改正大綱において、焦点となっていた住宅ローン減税は、控除率0.7%、控除期間13年となり、一次取得層の多くが従来水準の控除額を維持できることから、民間住宅投資の喚起につながるものと期待しています。今回のローン減税制度は、4年間の制度とされ、特に、省エネ性能に応じて借入限度額が4つの区分に設定された点が着目されます。これは当連合会が提言している「省エネ性の高い住宅整備への政策資源の集中」にかなう、2025省エネ基準義務化を視野にいれた制度設計と考えられ、カーボンニュートラル達成に向け省エネ性の高い住宅の整備が加速されることと予想いたします。
 また、経済対策の中で『こどもみらい住宅支援事業』が創設され、令和3年度補正予算に盛り込まれたことは、若年子育て世帯においても、高い省エネ性能を備えた住宅取得が促進されるものと期待いたします。
 今回の税制改正において、税の面でも確実にステップが上がり、法律としての省エネルギー基準義務化へ着実に進んでいることは間違いありません。膨大な既存ストック住宅の性能向上リフォームとともに、性能の満たない既存ストック住宅を優良な住宅に建て替え・更新することは、わが国の良質な住宅ストックの形成に役立ち、活発な住宅流通市場の形成につながると確信いたします。
 カーボンニュートラル実現とともに、災害に対するレジリエンス性、ポストコロナの日常における働き方改革の推進や、家で過ごす時間・生活の変化、社会におけるDX・ITの浸透などに対しても、引き続きしっかりと対応して参ります。

 本年も皆様よりご指導賜りますよう、宜しくお願い申し上げます。

■(一社)プレハブ建築協会会長 堀内容介氏

 令和4年の新春を迎え、謹んでお慶び申し上げます。本年も当協会の活動に対しまして、格別のご厚情を賜りますようお願い申し上げます。
 新型コロナウイルス感染症は、社会・経済活動に大きな影響を及ぼし、住宅業界も大きな影響を受けました。ワクチン接種の進展等に伴い新規感染者が減少し、政府の経済対策などもあり、景気回復の兆しが見え始めているものの、依然として気を緩めることの出来ない状況にあります。一方で、リモートワークの普及、感染対策に配慮した暮らし方など「新たな生活様式」に対応する新しい住宅ニーズが生まれ、営業現場においてもIT重説の本格運用やWeb打ち合わせ、バーチャル展示場見学などの新しいスタイルが急速に普及・定着してきました。こうした動きを踏まえ、今年は新しい時代に向けて強く歩みだす年にしなければなりません。
 昨年9月には岸田政権が誕生し、11月の経済対策では「こどもみらい住宅支援事業」が創設され、年末の税制改正大綱では、住宅ローン減税制度における既存住宅を含めた環境性能など住宅の質をより重視した新たな枠組みなど、各種住宅取得支援策が盛り込まれました。これらの支援策を有効に活用し、良質な住宅ストックの形成に全力で取り組んでいきたいと考えております。
 住宅ストックについては、昭和55年以前に建設された耐震性能を満たさない住宅が約700万戸、省エネ性能を満たさない住宅が約3,450万戸など、課題は山積しており、将来世代に継承できる良質な住宅ストック形成と質の高い既存住宅の流通市場の整備は喫緊の課題です。そのためにはZEH等の低炭素住宅や長期優良住宅の普及加速、既存住宅のリフォーム促進、高効率設備機器や再生可能エネルギーの導入等を積極的に推進していく必要があります。当協会としても新しい「住生活基本計画」を踏まえて昨年10月に策定した「住生活向上推進プラン2025」等に基づき、しっかりとしたフォローアップのもと、引き続きこれらの取り組みに注力し、先導的な役割を果たしていけるよう努めてまいります。
 昨年も熱海市での土石流災害をはじめとする7月から8月の豪雨など自然災害に見舞われました。被害に遭われた方々には心よりお見舞いを申し上げ、被災地域の復旧・復興が一日も早く進むようお祈り申し上げます。災害時の住宅対策は、応急仮設住宅の建設をはじめ、当協会の大きな使命の1つであり、今後、南海トラフ地震や首都直下地震などの大規模災害が万が一発生した際は、応急仮設住宅の建設や住宅の復旧・復興が迅速かつ的確に行えるよう、自治体との連携強化、会員相互の協力体制の構築など、引き続き体制の整備に取り組んでまいります。
 今後とも住宅業界の更なる発展を目指して、微力ではございますが努力してまいりますので、引き続きご支援・ご指導を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。最後になりますが、皆様のご健勝とご多幸を心より祈念いたしまして、新年のご挨拶とさせて頂きます。

■(一社)日本ツーバイフォー建築協会会長 池田 明氏

 令和四年の年頭にあたり、謹んでご挨拶を申し上げます。

 昨年の住宅市場は、前年から続いた新型コロナウイルス感染症の影響による市場低迷に対して住宅需要喚起のための経済対策が講じられ、新設住宅着工が回復基調にある中で、ウッドショックによる資材価格の高騰や一部住設機器の調達難等が起こり住宅供給に大きな影響が生じました。

 こうした状況の中、住宅業界として実効性のある対策について要望してきたところ、昨年11月には「コロナ克服・新時代開拓のための経済対策」が閣議決定され、住宅関連としては子育て世帯・若者夫婦世帯による高い省エネ性能を有する新築住宅の取得や住宅の省エネ改修等を支援する「こどもみらい住宅支援事業の創設」などが盛り込まれました。また、年末の税制改正においては、最大のテーマである住宅ローン減税制度の見直しが行われ、住宅の環境性能などに応じた優遇措置が高い水準で講じられた制度として再スタートすることとなりました。ご尽力いただきました関係者の皆様に感謝申しあげるとともに、今後は、当協会としてもこれらの制度について消費者に十分理解していただき活用されるよう努めてまいる所存です。

 さて、我が国は「2050年カーボンニュートラル、脱炭素社会の実現」を宣言しています。これを実現するためには、最終エネルギー消費量の約3割を占める民生部門の活動が展開される住宅・建築分野において、省エネルギー化、脱炭素化に向けた取組みを一層強化することが不可欠となります。CO2を吸収し、炭素を蓄える働きをする「木材」を構造材とし、建設時や建物利用時のCO₂排出量を削減するツーバイフォー住宅・建築の供給を通じてこれに貢献することを重大な役割として果たしてまいりたいと存じます。

 本年も皆様の変わらぬご支援、ご指導をお願い申し上げますとともに、皆様のご健勝とご発展を心より祈念申し上げまして、新年のご挨拶とさせていただきます。

■(一社)日本木造住宅産業協会会長 市川 晃氏

 新春を迎え、謹んで年頭のご挨拶を申し上げます。
 昨年は、世界的な新型コロナウイルス感染症の拡がりに端を発し、建設資材の供給不足や価格上昇など住宅業界を取り巻く環境は大きく変容した一年となりました。

 近年、世界中で自然災害が激甚化・頻発化し、気候変動への対応が喫緊の課題となっています。世界の温室効果ガスのうち、建設セクターからの排出が約4割を占めると言われており、脱炭素社会への移行には、建築業界におけるCO2排出削減が大きな責任を担っています。
 木はCO2を吸収し炭素として固定しており、木を使った木造住宅の普及はCO2削減に大きな貢献となります。他方、今般の税制改正では省エネ性能が高い住宅の取得に対する優遇措置を設けた住宅ローン減税が講じられました。また、省エネ性能に応じて補助額を決定する「こどもみらい住宅支援事業」も始まります。このような国の施策を後押しに、新築やリフォームにより高い省エネ性・レジリエンス性を備えた木造住宅の普及を図り、住宅分野での脱炭素化を推進していく所存です。
 さらに、住宅取得者が安心して購入できるように、新築住宅においては、住宅性能表示制度の活用や維持管理を推進し、既存住宅においては、適切なリフォームや履歴情報等を開示するなど、的確に建物価値を評価する流通市場の環境整備も重要課題です。このような良質な住宅ストック形成をより実効性のあるものにするため、地域経済の担い手である住宅関連中小事業者の持続可能な経営に資する取組を進めてまいります。
 本年も何卒宜しくお願い致します。

■(一社)日本ビルヂング協会連合会会長 木村惠司氏

 新年あけましておめでとうございます。

 昨年も新型コロナウイルス感染症に振り回された1年でしたが、緊急事態宣言が解除となった昨年10月以降、感染者は大幅に減少しました。そのこと自体は良い兆候ですが、激減した要因をしっかり分析・究明し、第6波に備えていく必要があります。
 そうした中でオミクロン株が出現し、世界的な緊張が高まっています。政府にはこれまでの教訓を生かし、空港等の検疫体制を強化するなど水際対策を徹底し、先手先手の対策を講じてほしいと願っています。
 一年延期されたオリンピック・パラリンピックが昨夏開催されましたが、無観客開催だったのに加え、緊急事態宣言の地域拡大・延長なども重ねって、2021年7~9月期GDPはマイナス成長に陥りました。緊急事態宣言が解除されてからは個人消費が確実に伸びており、同10~12月期以降の回復に期待しているところですが、オミクロン株の出現により回復基調に懸念が出てきたことは確かです。オミクロン株の報道が流れた途端に、ホテルや飲食店でキャンセルが相次いだという話が聞こえてきます。
 消費者のマインドは新型コロナウイルスの感染状況によって大きく左右され、敏感に反応することが分かります。Withコロナにあっては、引き続き、感染対策に万全を期しながら、経済を回していかなければならないと改めて感じた次第です。
 2050年カーボンニュートラルの実現に向け、脱炭素に向けた取組みが産業界で大きな課題になっていきます。ビル業界だけでなく、不動産業界全体で取り組んでいく必要があります。
 また、デジタルトランスフォーメーションへの取組みも進めていかなければなりませんが、デジタルはあくまでも手段であり、経験やノウハウを持つ人が主でなければいけません。デジタルを利用し、どのようなまちづくり、地域づくりをしていくのかというビジョンが大事になってくるはずです。
 働き方が多様化する中で、ビル業界ではインフラとしてのDXを取り入れつつ、リアルな空間を大事にし、クリエイティブな成果物を創出するオフィス空間を提案していくことがより一層求められてきます。
 今後も不動産関連団体と連携を図りながら、全国のビル協会会員の英知とノウハウを結集し、業界を取り巻く諸課題に対応してまいります。

■(一社)不動産証券化協会会長 杉山博孝氏

 謹んで新春のお慶びを申し上げます。

 一昨年から続く新型コロナ感染症に伴う厳しい状況は、ワクチン接種や検査体制の整備等、感染拡大防止に向けた取り組みも奏功して徐々に緩和され、社会・経済活動の正常化に向けた動きが段階的に進みつつあります。しかしながら一方では、新たな変異株の出現や、サプライチェーンの混乱、原材料価格の上昇に加え、米国をはじめとする各国の金融政策見直しの動き等、経済にネガティブな影響を及ぼす不確定要素が数多くあり、先行きについては依然として予断を許さない状況です。
 このように、昨年はコロナの影響が続く中ではありましたが、東証REIT指数は夏頃には概ねコロナ前の水準まで回復しました。その後は、金融市場や株式市場の影響もあり、やや神経質な動きも見られたものの、1年を通じてみると比較的堅調に推移したと言えるでしょう。ただし、回復の状況はセクター毎に濃淡があります。Eコマースの拡大に伴い物流が好調であっ た一方で、コロナの影響を強く受けたホテル、商業だけでなく、景気の先行き不透明感を背景に需要が弱含んでいるオフィスセクターにおいても回復に時間を要しており、市況の全面的な回復に向けて、社会・経済活動のいち早い正常化が期待されるところです。

 こうした中、令和4年度税制改正大綱においては、当協会が要望した「固定資産税・都市計画税の負担調整措置の拡充」や「都市の再生と地域の活性化に資する建築物にかかる諸特例の延長等」の手当てがなされました。これらの措置は、コロナ禍の先行きが不透明な中で不動産 投資・証券化市場の活力を維持し、政府が掲げるデフレからの脱却に寄与するものであり、ご 尽力いただいた関係者の方々に深く感謝を申し上げます。    

 昨年は Jリート誕生20周年となる節目の年でしたが、今年は当協会の設立20周年を迎えます。これを踏まえ、現在、協会の理念体系としての「ミッション」・「ビジョン」・「バリュー」の策定を進めております。かつてJリートの創設が、バブル崩壊による資産デフレからの脱却に貢献した様に、私募リート、私募ファンドを含めた不動産証券化商品・ビジネスの更なる発展が、アフターコロナの時代における我が国経済の成長や、サステナブルな社会の実現を力強く後押しするものとなるよう、我々の目指すべき方向性を明らかにしていきたいと考えています。

 最後に、皆様の一層のご活躍とご健勝をお祈りするとともに、この未曽有の災禍を早期に乗り越え、我が国経済が力強く復活する年になることを願って、新年のご挨拶とさせていただきます。

■(公社)日本不動産鑑定士協会連合会会長 吉村真行氏

 明けましておめでとうございます。
 新年のスタートにあたり、国民の皆様、会員の皆様、並びに本会の活動にご理解・ご支援をいただいております各分野の皆様へ、新年の挨拶を申し上げます。
 新型コロナウイルス感染症の日本を含む世界的な感染拡大は、国民生活や経済活動に大きな影響をもたらす事態となり、皆様におかれましては、大変不安な日々を送られ、また業務上も様々な制約を余儀なくされている状況が続いていることと思いますが、コロナの収束までにはまだ時間を要するところです。
 我々不動産鑑定士は、日本の社会経済発展とともに、専門家としてこれまでも一定の役割を果たしてまいりましたが、不動産鑑定業界を取り巻く環境が、社会経済環境の激変とともに大きく変わった今こそ、専門家として求められる役割・使命をこれまで以上にしっかりと果たしていかなければならないと考えております。
 人口減少・超少子高齢化、所有者不明土地問題、空き家問題、大災害等といった様々な課題に加え、新型コロナウイルス感染症の拡大防止と社会経済活動の両立を目指すという大変難しい状況下、デジタルトランスフォーメーション時代が革新的に進展するなかで、国民の負託に応えることができる専門家・実務家がこれまで以上に必要とされる新時代が到来しております。
 また、昨年も、コロナ禍において令和3年福島県沖地震等の大災害に見舞われました。振り返りますと、平成28年熊本地震で南阿蘇村において延143日に亘る支援活動をさせていただいた貴重な経験を活かして、その後、平成30年6月大阪北部地震、平成30年7月豪雨、平成30年北海道胆振東部地震、令和元年8月九州北部豪雨、令和元年台風15号・19号、令和2年7月豪雨、そして令和3年福島県沖地震と毎年のように頻発する全国各地の自然災害に対して、住家被害認定調査をはじめとして、罹災証明書発行のための被災地・被災者支援活動を全国の不動産鑑定士が力を合わせてオールジャパンで展開しております。
 コロナ禍のため、Webにより全国各地を繋いで多くの不動産鑑定士、自治体職員の皆様に参加いただき、連合会として初めての全国研修として、昨年7月には実施体制編、12月には地震編の研修会を開催させていただきました。今年も大災害に備えた水害編等の研修を予定しております。
 また、一昨年3月、30年ぶりに土地基本法が改正され、5月には土地基本法に基づく土地基本方針が閣議決定されましたが、そこに「不動産鑑定評価の専門家の存在自体が不動産市場を支えるインフラである」と書き込まれました。これは大変意義深いことであり、不動産鑑定士は「不動産の価値判断ができる専門家・実務家」として、国民生活や経済活動を支える重要な社会インフラであると改めて認識しております。
 国民生活や経済活動が大きく揺らいでいる今こそ、不動産鑑定士は「不動産の価値判断ができる専門家・実務家」として、そして、「有事の時こそ役に立つ専門家」として、国民の皆様のお役に立てるよう全力で取り組まなければならないと考えております。
 これまで以上に社会的使命を果たせるよう会務に尽力して参る所存ですので、今年も引き続き皆様のご理解・ご支援をお願い申し上げます。
 最後になりますが、コロナ禍の一日も早い収束と、皆様の今年一年のご健勝とご活躍を祈念し、新年の挨拶とさせていただきます。

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お知らせ

2022/1/25

「記者の目」更新いたしました

ワークスペースでまちに力を」を配信しました。まちの活性化を目的にワークスペース運営に取り組む2者を取材。ワークスペースの提供がまちにどのような影響を与えるか、実際の取り組みやその効果をレポートしています。