東京建物(株)は18日、本社ビル「東京建物八重洲ビル」(東京都中央区)7階に勤務する社員約300名を対象に、マイボトル利用促進による廃棄物(紙コップ)削減を目指す実証実験を開始した。サーモス(株)、パナソニック(株)、カフェサーバー事業などを展開する(株)アペックス、味の素AGF(株)との共同事業。
プラスチック使用量削減の観点から紙素材が注目される一方、オフィスビルなどで多用されている紙コップについては、可燃ごみとして処理しているケースが多い。実証実験では、サーモスが社員専用の約350mlのマイボトルを、アペックスがマイボトルに対応する専用のコーヒーマシンを提供。マイボトル洗浄の手間を解消するため、パナソニックが高速自動洗浄機を用意した。味の素AGFがアペックスと共同で商品化したコーヒー豆、およびアペックスの紅茶やウーロン茶を提供し、マイボトルの利用を促進する。
実証実験を行なう7階から排出される紙コップは年間約3万8,800杯分に上っており、その廃棄を減らすとともに、年間約1万8,213本に上るペットボトル等の廃棄物削減も見込む。実証実験は、5月20日までを予定。社員による洗浄機の利用状況をモニタリングし、環境配慮への意識変化なども含めたアンケート調査を実施。それら結果を踏まえ、本社ビル内の他フロアや、自社で保有・運営する他物件ての展開を検討していく。
同日開催した記者説明会で、東京建物ビルマネジメント第一部主任の阿部 里紗子氏は、「マイボトル利用を促進することで廃棄物削減へ貢献するとともに、今回の実証結果を上質なリフレッシュタイムの提供やコミュニケーションが生まれやすい空間づくりに生かし、オフィス入居企業への提案を検討していきたい」などと話した。