(株)LIXILは15日、「住まいの断熱に関する調査」の結果を発表した。
全国都道府県の20~50歳代、4,700人(各都道府県男女50人ずつ)を対象にアンケートを実施。調査時期は2022年9月。
住宅の断熱については「知っている」という回答が59.7%と半数以上である一方、「知らなかった(よく知らない)」、「聞いたことがなかった」が合わせて40.3%と、断熱の認知が低いことが分かった。都道府県別にみると、最も知らない人が多かったのは島根県の55%。上位5位を見ると、1位の島根県に続き、3位の大阪府、5位の福井県、香川県、佐賀県、宮崎県と西日本エリアに集中する結果に。
「住宅の断熱性能を高めることの効果」についての認知を問う設問では、「冬は家の中が暖かくなる」(76.6%)や「夏は家の中が涼しくなる」(62.3%)といった“室内の快適性の向上”についての回答が多かった。また、「光熱費を削減できる」(74%)や「エアコンの効きが良くなる」(71.9%)など“省エネ”効果についての認知も高い結果に。一方で、「心疾患(ヒートショックなど)の健康リスクを低減する」(30.6%)、「アレルギー症状を緩和する」(8.1%)など、“健康への影響”に関しての認知は低いことが分かった。
冬(主に11~2月)の住まいで寒さを感じる場所として最も多く挙がったのが「トイレ」(52.2%)で、次いで「浴室」(51.8%)、「洗面所(脱衣所含む)」(48.7%)となった。一方で、「リビング」(33.6%)や「寝室」(37.7%)といった普段生活をしている場所では、寒さを感じている人が比較的少ない傾向にあった。
また、普段生活している住まいで冬に「寒いと感じる」または「一部の部屋では寒く感じる」と現在の住まいで寒さを感じている人が79.4%と高かったのに対し、「検討したことがあるがリフォームはしていない」または「検討したこともない」人が約9割と、自宅での寒さを感じながらも断熱リフォームには至っていないという実態も分かった。