ヒューリック(株)は30日、2022年12月決算(連結)および23~25年度を事業期間とする新中期経営計画を発表した。
当期(22年1月1日~12月31日)は、売上高5,234億2,400万円(前期比17.0%増)、営業利益1,261億4,700万円(同10.1%増)、経常利益1,232億2,200万円(同12.4%増)、当期純利益791億5,000万円(同13.7%増)の増収増益。
主力の不動産事業は、「ヒューリック渋谷宇田川ビル」(東京都渋谷区)など6物件を新規・追加取得。これらによる不動産賃貸収入の安定推移に加え、販売用不動産の売却も順調に推移したことなどから、営業収益は4,931億4,300万円(同15.5%増)、営業利益は1,397億7,900万円(同6.5%増)となった。
通期については、売上高は販売用不動産の売買動向で大きく変動する可能性があるとして非開示。営業利益1,400億円、経常利益1,320億円、当期純利益865億円を見込む。
また新中計では、「格付水準の維持を目線としながら、環境変化に対応した高品質の賃貸ポートフォリオ構築とサステナブル経営の更なるレベルアップを図る」を基本方針とし、25年度末までに賃貸ポートフォリオの高耐震化率100%を目指すほか、開発・建替およびバリューアッド物件のパイプラインを充実し、25年度末までに開発・建替物件100物件のリストアップを完了する。また、M&Aやアライアンスを活用して観光・高齢者・環境・こども教育事業分野などの既取組分野を事業拡大。成長戦略投資枠を約500億円設定し、社会課題・地域課題に対応した新規事業領域を探索する。
定量目標は、25年度経常利益水準1,500億円、29年度は1,800億円、25年度のROE10%以上を目指す。