不動産ニュース / 開発・分譲

2023/2/8

うめきた2期、名称は「グラングリーン大阪」

シンボルマークを発表する、三菱地所執行役常務・木村 透氏
「グラングリーン大阪」全体模型

 三菱地所(株)を代表企業とするうめきた2期開発事業者JV9社は7日、うめきた2期地区開発事業(大阪市北区)のプロジェクト名称を「グラングリーン大阪」とすると発表した。

 同事業は、JR「大阪」駅前に広がる約9haの土地に、5つの機能(業務・商業・居住・宿泊・中核)を持つまちを開発する。4万5,000平方メートルの都市公園や広場、屋上緑化、壁面緑化などを合わせ、約8haの緑化空間も整備。3月には、エリア内地下にJR「大阪」駅のうめきた新駅も開業予定。隣接する「グランフロント大阪」とも、2階デッキで直結する。プロジェクト名称は、駅直結の都市公園では世界最大級となる緑の規模と、「グランフロント大阪」とのイメージの統一を図った。

 公園を中心とした「自然と都市の融合」がコンセプトで、都市公園を挟み込むように南街区と北街区を配置する。南街区には、地上51階地下2階建ての分譲棟と地上39階地下3階建て、地上28階地下3階建ての賃貸棟。北街区は、地上47階地下1階建ての分譲棟と、地上26階地下3階建ての賃貸棟を建設する。賃貸棟の延床面積は37万平方メートル超。分譲住宅は2棟合わせて1,200戸規模。ホテルはテイストの異なる3つのホテルで1,000室超を用意する。

 まちの顔であり交流の場でもある都市公園は、イベント開催の拠点となる「大屋根施設」内に、イベントスペースのほか、情報発信棟、カフェ・レストラン棟を配置。その他、運動・健康に関するプログラム等を提供する「スポーツキューブ」、新たな製品やサービス等を展示する「ネクストイノベーションミュージアム」、多目的スペース「みんなのキューブ」、屋内外のアクティビティを提供する「エデュテイメントキューブ」など、地域のにぎわい創出やビジネス創発、飲食機能を有する多彩な中核施設を配置。併せて、南北公園をつなぐ歩行者デッキも整備し、回遊性の向上も図っていく。

 2020年12月から工事が進められており、北街区の賃貸棟が7日に上棟した。24年夏をめどに北街区のホテル・中核機能施設・商業施設と都市公園の一部を完成した状態で先行まちびらきの予定。大阪万博が開幕する25年春頃までに分譲住宅を除く残りの施設を完成させる。分譲住宅を含めた全体まちびらきは27年度を予定している。

 同日会見した、同社執行役常務・木村 透氏は「コロナ禍を通じて、リアルに会うことの重要性、その場となるサードプレイスがQOLを高めるキーとなることが認識された。緑の中で交流することで生活が向上するまちづくりを日本から世界へと発信したい。年齢性別国籍問わずさまざまな方々に来ていただきたい」と抱負を述べた。

工事が進む北街区。右は7日上棟した賃貸棟
南街区も賃貸棟の建設が進む。賃貸棟手前の地上の白い部分が都市公園の「大屋根施設」

この記事の用語

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都市計画において、用途地域等の規制の適用を除外して自由度の高い計画を定めることのできる制度、またはこの制度によって指定された区域をいう。 この制度は、都市再生を図るための措置の一つで、その対象となる...

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