不動産ニュース / 開発・分譲

2023/4/24

大和ハ、大規模物流タウン「DPL流山」が完成

「DPL流山」の全体像。左からI、II、III、IV

 大和ハウス工業(株)は24日、マルチテナント型4施設で構成する物流タウン「DPL流山」(千葉県流山市)の全体完成を発表した。

 「DPL流山」は、常磐自動車道「流山」ICより約2.5kmの立地。敷地面積31万6,716平方メートル、延床面積73万7,346平方メートルと、同社最大の広さを誇る。計4棟で構成し、今回の「DPL流山II」の竣工(4月28日)でタウン全体が完成する。2016年7月、「I」の着工以来、4施設を順次開発してきた。「I」は18年4月、「III」は20年10月、「IV」は21年11月に稼働している。

 物流施設内に従業員の働き方改革の支援として、テナント企業の従業員専用の保育施設(全3施設)やカフェテリアなどを用意した。また、免震システムの導入、非常用発電機や防災備蓄倉庫、マンホールトイレなどの設置によって、BCPにも対応。全棟(「II」は24年7月に設置予定)に太陽光発電システム(発電出力:約10MW)を搭載し、環境にも配慮した。また、地域の子ども食堂と連携し、近隣に住む小学生を対象としたイベントを開催するなど、地域共生活動を積極的に推進している。

 「II」は、21年7月に着工。敷地面積は6万662.28平方メートル、延床面積14万453.05平方メートル、プレキャスト・プレストレストコンクリート造一部鉄骨造地上4階建て。賃貸可能面積は11万1,211.41平方メートル。最大12テナントで、1区画当たりの面積は約6,100平方メートル~、1フロア面積は約2万5,000平方メートル~。

 共用部には、ウェブ会議が可能なブース席等を用意したカフェテリアのほか、24時間営業の無人コンビニエンスストア、学童保育施設を併設した保育施設、ドライバーステーション、オールジェンダートイレ等を設けた。テナント企業の労働環境整備を支援するほか、2024年問題や労働力不足などの社会課題にも配慮している。また、近年ロボットの活用事例が増えていることから、ロボットの移動しやすさ等も設計に反映した。

 (株)ファーストリテイリングや(株)大和心等の3社によって全区画の契約が締結している。稼働開始は5月1日の予定。

 同日開催した記者会見の席で、同社執行役員東京本店長の更科雅俊氏は、「DPL流山は、行政や地権者等の協力があって実現できたプロジェクト。今後は他エリアでもニーズがあれば、当施設のノウハウを生かしたプロジェクトを手掛けていきたい。しかし、物流施設は、競合する開発会社も増え、供給過多の傾向にある。今後は、開発地を厳選するなど、量よりも質を重視して展開していく」と述べた。

1階の倉庫区画
トラック運転手用の休憩所「ドライバーステーション」

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BTS型・マルチテナント型(物流施設の〜)

物流施設の種類は、その性格によって、大きくBTS型とマルチテナント型に分けることができる。(1)BTS型特定のテナントの要望に応じてオーダーメイドで建設され、賃貸される物流施設。

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